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館蔵品展 絵画・時代の窓 1920s~1950s@板橋区立美術館 2016年5月3日(火)

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何かのメディアででも取りあげられたのだろうか。
入れ替わり立ち代わり人がやって来る。

しかし、その振る舞いを見ていると、
当該館はまだしも、こういった施設にすらあまり来たことがない人が多い感じ。

声高にしゃべりながら、ぐるっと一瞥して出て行ったり、
手を伸ばして額縁にガラスが嵌っているかを確認しようとしたり、と
拡散するのも善し悪しだなぁ。


大正から戦後間もない時期まで、時代と
その作品が生まれた背景がキャプションとして添えられている。

ある程度、高齢の来場者を意識してのことだろう、
それらの文体も硬質、睨み付けるように見ている御仁も居たな。


「時代」をフィーチャーした同館での展示も
複数回体験しているので、
度重なって観る作品も少しづつ増えてきた。
『渡辺武』の〔風化〕などは
その顕著な例。でも何度観ても良作と思う。


「人面鳥」を思わせる『古沢岩美』の〔飛べない天使〕は
同じモチーフの描写違いが「新収蔵品」で一点増えている。

『早瀬龍江』の〔自嘲〕を観れば
イマイマの漫画家さんが画きそうな絵だなと、
変なところで感心。


展示されている全七十点ほどのうち、
「新収蔵品」が十四点も。

その中で、
年代的には合致するけれど、本展の筋からは少々外れ
しかし印象に残る作品が一点。

『岩崎鐸』の〔林〕は「新収蔵品」として
わざと照明を落としたスペースにぽつんと置かれている。

何故に?と近寄って見れば、紙本彩色。
ああ成る程ね。

しかし、多くの動物達で賑わう林の中の描写は
もっと光度のある状態で観たかったのが本音。