RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

ART BAZAR 2020@Bunkamura Gallery 2020年1月13日(月)

恒例のバザーは~1月29日(水) まで。

www.bunkamura.co.jp

 

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が、今回は常に増して内容が貧弱な印象。

展示数は少ないし、ほとんどが{リトグラフ}類で、
特に小品の一点モノが過少。

まぁ、元々、求めることが難しいほどの値付けだけれど、
無ければそれは目に寂しい。

さっと目を通すだけで早々に会場を後にする。

OPEN SITE 2019-2020@トーキョーアーツアンドスペース本郷 2020年1月11日(土)

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標題展の”Part2”は本日が初日。

実は”Part1”を最終日に訪問も
イベントが目白押しで、これではゆっくりと鑑賞は不可と判断し
踵を返したのは昨年末のこと。

本日は事前にきっちりリサーチ、
講演会等は一切ないことを確認済み。

唯一の心配は、初日故の知己の大挙来館も
結果的にはそれも杞憂、比較的ゆったりと観て回れた。


中でも面白かったのは『テス・マーティン』による〔Orbit〕。

回転するターンテーブルの上には
レコード盤ならぬ、何かしらが描かれた白い円形の紙。

動きが速すぎて、それを視認することはとんと叶わぬ。

ところが上部に設置されているスマホのモニター画面を通してみると・・・・、
おお、そ~ゆ~絵だったのね。

これは所謂「ゾエトロープ」と同じ原理だろうか。


催しは全部で六つも、展示は二つのみ。

有料のパフォーマンスを観たり、
ワークショップに参加しない人にとっては
やや効率に欠けるかもしれない。


会期は~2月9日(日)まで。

www.tokyoartsandspace.jp

ダ・ヴィンチ没後500年「夢の実現」展@ヒルサイドフォーラム 2020年1月13日(月)

東京造形大学presents」と冠されている。

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同大も随分と粋なことをするもの。


万能の天才が亡くなってから500年。
彼の画業を中心にその生涯を振り返る企画。

並んでいるのは彼の現存している十六作品のレプリカ。
未完や欠損のものについては他の或いは同時代の又は参照して描かれた作品を基に
補われている。

殆どが小さめなのに驚いたりもするのだが、
しかし本展の主役はそこにはあらず、
寧ろ添えられた詳細なキャプションのほう。

その作品が誰から発注され、どこに飾られたのか?
未完の理由は何だったのか?
同時代の作と比べ何処が先進的なのか?
を考察し、『ダ・ヴィンチ』の人となりをすら炙り出す。


これが滅法面白く、絵画をそっちのけで読み入ってしまう。

自身の普段とは逆の行為だし、会場に居る多くの人とも異なる動きだけど、
たぶんこれが本展での正解。

特に〔最後の晩餐〕での仕掛けを子細に考察した個所は
知的興奮を抑えきれない。

ダ・ヴィンチ・コード〕で示された内容を事実と思っている人も多いらしいけど、
これはそういったものとは一線を画す、分析に裏打ちされた科学的な真実の考察。


会期は~1月26日(日)まで。

leonardo500.jp

hillsideterrace.com

フォードvsフェラーリ@TOHOシネマズ日本橋 2020年1月14日(火)

封切り四日目。

席数226の【SCREEN5】の入りは四割ほど。

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そもそものタイトルがミスリード気味。
〔フォードvsフォード〕が正しいかと。

何故なら本作で描かれる実態は経営層との軋轢に苦しむフォード社内部の現場最前線。
オマケに最後で快哉を叫ぶシーンも見当たらず。

でも米国人の観客は、
嘗て自国の基幹産業の右代表であった無骨な自動車メーカーが
欧州のスタイリッシュな企業を打ち負かすシーンに期待し熱狂する図が透けて見える。


ただ、この種の上層部の身勝手さは昔も今も同様。

「新しいことをしろ」との業務命令に企画が出されれば、
やれ「本業に比べビジネススケールがちいさ過ぎる」とか
やれ「利益を出すまでに年月がかかり過ぎる」などと難癖。

今の主力ビジネスだって最初からそんなに素早く利益を上げたわけでもなかろうに。

そんなに都合の良いモデルがそうそう簡単に転がっているわけではなし、
だったら最初から言うなよってハナシ。

それと近似のエピソードがここでもしっかりと語られる。


買収を持ちかけた「フェラーリ」から袖にされ、
「フォード」の二代目社長は怒り心頭、
だったら「ル・マン」で打ち負かしてやる、と
プロジェクトを立ち上げ大枚を投じる。

もっとも、どちらも札束で頬を張るようなやり方に違いはなし。
大本の魂胆も狭小と思わぬでもない。

そうして雇われたエンジニア兼設計士の『キャロル・シェルビー(マット・デイモン)』と
型破りなイギリス人レーサー『ケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)』が
経営層と激しく対峙しながら優勝を目指す。


しかしそう簡単に結果が出るハズも無く、元々の反対派から入る横やり。

が、度重なる(社内の)妨害を全て吹き飛ばしてしまうようなレースのシーンが圧巻。

それはスピードによる爽快さよりも、ちょっと暴力的で
泥臭さが漂う凄み。

大きなスクリーンを通して、こちら側も「G」を感じるそんな圧力。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆★。


結局は資本の論理が帰趨を握るのだが
ここで面白く描写されているのが、
後に「奇跡の経営者」と称されることになる『リー・アイアコッカ』。

当時のマーケティング責任者との肩書も、ちょっと日和見的な造形。

亡くなったのはこの映画が公開されるほんの数か月前だけど、
生きていて観る機会があったら、どんな感想を持ったろうか。

保科豊巳退任記念展「萃点」SUI-TEN@東京藝術大学美術館 2020年1月11日(土)

【本館 展示室3】を使い~1月19日(日)まで開催中。

www.geidai.ac.jp

 

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ふりがなは「すいてん」と記されており
意味は「あつめる」などだけど、
「くさかんむり」を外せば「卒展」、
今月末に開催される同大のイベントとも重なるし
本展の「退任記念」とも合わさるだろう。


並んでいるのは平面とインスタレーション

で、ユニークなのはその構造とタイトルから来る逆転の印象。

前者では〔黒い光〕、後者では〔雨の降る家〕が示唆的。


同会場の奥のスペースを使い、
”交錯するもうひとつの場-油画五研展-”も開催中。

www.geidai.ac.jp

『保科』教授の教え子達が展開する作品の数々は
東京藝術大学大学院絵画研究科油画第五研究室」によるものにもかかわらず
殆どが映像作品なのがイマっぽい。

パラサイト 半地下の家族@TOHOシネマズ上野 2020年1月12日(日)

封切り三日目。

席数333と同館でも最大キャパの【SCREEN3】は満員で
これは正直意外。

へぇ{韓国映画}でねぇって思いつつ、
各メディアでの取り上げられ方や
「カンヌ」での「パルムドール」受賞、
アカデミー賞」候補等の事前煽りが効いているのかな、であれば
配給サイドは相当に上手く盛り上げたもの。

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事業に失敗し失業中の『キム(ソン・ガンホ )』の家族は
アルバイトで糊口をしのぎ場末の半地下の住宅に一家四人で暮らす。

冒頭からテンポ良く描写されるその生活の一端は既にユーモアに満ち、
傍目には悲惨なはずなのに切迫感よりも哄笑が巻き起こる始末。

Wi-Fiの電波を捉まえる為に工夫するシーンなどがその最たるもの。


ある日、長男の『ギウ(チェ・ウシク)』が
留学する友人の替わりに富豪の『パク』家の家庭教師の口を紹介される。

夫人の『ヨンギョ』、娘の『ギジョン』にも気に入られ
一家の内情を知った『ギウ』は、自身の家族の夫々を次々と引き合わせ、
あたかも宿木が寄生するように、
金持ち家庭の主だった雇人になり替わって行く。

次第に懐に余裕もでき、将来への希望も抱き始めたものの、
そう都合の良いことばかりが続くはずもなく・・・・。

禍福はあざなえる縄、調子の良い時ほど足元をすくわれ易くなるのは
歴史が教える通り。


貧乏な一家が富者に侵食する過程はコメディの要素が色濃い。
滅法笑わせてくれるエピソードの数々がてんこ盛り。

しかし最初は慎重であった一家が
人の好いある意味ピュアな金持ちの家族を侮り、気が緩み始めた頃から
物語りは大きく転調、サスペンス色が強くなる。

しかしそんな中にも黒い笑いを混ぜ込んでリズムを作るのは
ここでの語り口の手柄。

そうして全てのお話しが語り終えられた時に
後に残ったものは何だったか。


日本の相対的貧困率は16%あり
G7の中ではアメリカに次いで二番目の高さという。

また社会格差の拡大がマスコミに取り上げられないことはないくらい
日々その増大をも実感もする。

お隣の国、韓国も似たような状況なのだろう。


富裕層はより高所に住み、貧困層はその逆で
低処にくすぶるのはどの時代でも世の常。

嘗て『黒澤明』は〔天国と地獄〕で
『竹内(山崎努)』に『権藤(三船敏郎)』の住む高台の豪邸を見上げさせることで
貧富の差を表現した。

本作の監督『ポン・ジュノ』は豪雨の中を
半地下の我が家に大急ぎで下って戻る『キム』家の人々でそれを描写する。

高低の差を直截的に見せることはないけれど、
運動量で感じさせるのはなかなかの手練れ。

何れも秀逸な表現でありながら、後者の方をより卑近に感じるのは、
直近で打ち続く災害を多く見ていることも背景にあるかもしれない。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆★。


同じ貧困や格差の問題を描きながら
わたしは、ダニエル・ブレイク〕とはかなり異なる印象なのは
お国柄か監督の嗜好性か。

何れにしろ、両者に通底する問題意識は共通なのだ。

近代日本芸術の100年@日本芸術院会館展示室 2020年1月11日(土)

日本芸術院創設百周年記念展”との副題が付いた展示会の四回目。

これの流れの企画。

jyn1.hatenablog.com

 

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十点ほどが展示も、中には複数回目の鑑賞作もこれありで。


作品自体もさることながら
来訪者のふるまいを見るのも一興で、つい長居をしてしまう(笑)

今日の上野のお山は天気も良くて凄い人出。

ゴッホ展”などは凄まじい並びになっている。

そこからの流れと思われる人、看板の「無料」に引かれてはいる人、或いは
人の出入りにつられてはいる人。

様々で館内での態度もまたい色々。


会期は~1月23日(木)まで。

www.geijutuin.go.jp