標題館で「岩田ガラス」の作品展を観るのは
二度目との記憶。
しかしタイトルに「新」と付されていることからすれば、
新たに収蔵品として加わった作品も並んでいるのだろう。
『岩田藤七』と息子の『久利』、
更にはその娘の『ルリ』と
祖父~孫娘の三代の作品が並ぶ。
勿論、個人以外にも
会社として造られた製品もあり、
その中には『中村吉右衛門』の襲名披露の記念品もあり。
また、異色なのは『久利』の妻である『糸子』の存在。
まるっきり畑違いの場所から嫁いで来たのに、
次第に制作をするようになり、その作品も数点が並ぶ。
写真撮影が不可とされているが、
もっとも強烈に記憶に残るのは
『岩田ルリ』による〔ガラスそろばん〕。
そのタイトル通り、素材が100%硝子のそれは、
形成し研磨し、との工程の困難さは容易に想像できる。
そして大きさに驚かされるわけだ。
長さは70㎝ほどもあるのだから。
そろばん塾の先生からの依頼で、と書かれてはいるが、
どの程度の対価だったのかは分からぬが、
費用見合いは無いのではないか。
会期は~5月29日(日)まで。