冨安由真展＜くりかえしみるゆめ＞＠資生堂ギャラリー 2018年6月9日（土）

夢は比較的、頻繁に見るほう。

しかも色付きのやつ。

加えて、繰り返し見る夢も幾つかある。

でもそれを言語化したり、実物化できるかと言えば
まずもってムリ。

なんとなれば、時制はバラバラだし
主客は勝手に転倒するし、全体的に不条理感は満載だし。

が、その実態化に挑んだのが『冨安由真』。

本年度の”shiseido art egg”の第一弾。

本日が会期二日目。

ギャラリー内に設えられているのは
廃墟を思わせる建物のセット。

しかし、そこは人が去って放棄されてから
まだ間もない空気。

少し前までの生活の跡が
そこかしこに見え隠れする。

あまつさえ、電灯は点いたり消えたり、
電話が鳴ったり、或いは窓を叩く音まで・・・・。

実は不可視な何者かが生活をしているんじゃ、との気配が漂い、
ちょっと背筋がうすら寒くなる。

迷路の様に入り組んだ構造体が、それに拍車を掛ける。

薄気味悪さを感じさせる仕掛けも、一つや二つじゃないし。

でも、実際には、会場内はかなりの混雑になっているし、
写メを撮る人も多数なので、そこいらへんの雰囲気は
五割減なのだけど。

入場制限をしてくれた方が良かったと、正直
思ったりもする。

これだけ面白いインスタレーション、
話題が広がれば更なる混雑は容易に想定される。

会期は～7月1日（日）まで。