”第16回 shiseido art egg”の第二弾。
会場へと続く階段を降り
普段と異なる様子に戸惑ってしまう。
明るい、無茶苦茶明るい!
当該スペースが
ここまで煌々と照明されていたことは
嘗て有っただろうか?(いやない)。
こうして見ると、
ホントにホワイトルームなのだな、との
感慨を持つ間もなく、
展示されている作品に目が引き込まれ、
しかし、時として怖気もふるう。
壁に掛けらている刺繍はまだ良いのだ。
厚手の白い布に黒い糸。
身の回りに在る
鋏、コード、安全ピン、等が縫い上げられている。
しかし、踊り場に置かれた洗面台、
広いスペースに置かれたリビングセット、
そして狭いスペースには生活の痕跡が残るような家具が幾つも。
それらは全て純白で
そこに黒い糸が纏わるように。
いや、これは・・・・。
漆黒の糸は女性の情念が
しっかり記憶と共に絡まっているようにしか
見えないのだが。
勿論、刺繍の細かさには驚嘆。
中には、レシートをそのまま
再現したものもあり。
それも含めて
日常の記憶が歴然と残されている。
会期は~4月9日(日)まで。