展覧会のタイトルは
”Slow Glass — The Mirror, the Window, and the Door”。

彼女の作品は過去に三度、目にしている。
メモリーやノスタルジーとの単語を度毎に想起するが、
本展では更に「付喪神」や
『手塚治虫』の〔ブラック・ジャック〕の〔春一番〕の回が脳内に湧き上がる。
主な舞台となるのは「理容店」。
当然のことながら鏡は多くあり、
が、そこには客の姿は写っておらず。
窓も同様、虚しく店内の景色が写るのみ。
田舎の、今は廃業した理容店の前を通ることがある。
外装はそのまま、ただ、
中は既に廃墟に近くなっているのだろう。
幼い頃は、月に一度は通っていたが、
往時の情景は今でも鏡の中にとじ込められているのだろうか。
会期は~10月26日(日)まで。