RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

ダンスウィズミー@109シネマズ川崎 2019年8月18日(

封切り三日目。

席数118の【シアター5】の入りは七割ほど。


イメージ 1



そう言えば〔運び屋〕の時も
封切り三日目の日曜日に訪館した時に
アンケートを実施していたなと思い出す。

今回も配給は同様に「ワーナー」。

調査票の中身もほぼほぼ同様のフォーマットだった。


直近で『矢口史靖』が監督・脚本として携わったフィルモグラフィー
ウォーターボーイズ
スウィングガールズ
ハッピーフライト
ロボジー
サバイバルファミリー
(〔WOOD JOB!〕は原作モノなので除く)
を再確認すれば、何れもが「ありそうでない」アイディアをベースに
創られている作品群なのが一目瞭然。


で、この「ありそうでない」のがミソで
本作でもそれは如何なく発揮。

巷間言われているミュージカルへの違和感、
「突然歌い出したり踊り出したりする」ことに対して
「だったらそれに理由があったなら」と逆手に取ることで
かなり面白い一本に仕立て上げている。

音楽が聞こえて来るとカラダが勝手に
歌い出し踊り出してしまうなら、
どんな状況でも場所でも
そのパートを挟み込むのはアリなわけだから。


更にロードムービーの要素も加えることで
行く先々で起きるドタバタとしたコメディも存分に披瀝、
折々の選曲の妙も相俟って、
ある程度の年代が行ったヒトを喜ばせる仕掛けが満載。

特に『シュガー』の〔ウエディング・ベル〕をフィーチャーしたシークエンスは最上、
予見される結末を中途から想像し、もう捧腹絶倒だった。


もっとも本編を、単純に{ミュージカル}と括ってしまうことには若干の疑問も。

例えば、ヒロインの歌と踊りは、
上手にできているとの本人の妄想が過剰に盛り込まれている設定で、
その場に居合わせた第三者には、まるっきり違うものに見えている、
所謂、夢オチに近い実態もちゃっかり盛り込まれ、
逆にそれを笑いのタネに使ったり。

また主人公を演じた『三吉彩花』の身体性かもしれないが
ダンスのシーンではカットがかなり細かく割られてダイナミズムに欠け、
まだまだ準備が不足だったろうなと思わせる個所なども散見。


評価は、☆五点満点で☆☆☆★。


一方で『やしろ優』『chay』と言った傍役の配し方は絶妙で、
特に御年八十五歳の『宝田明』の出演は
ザナドゥXanadu)〕での『ジーン・ケリー』の存在を想起して
思わず頬が緩んでしまった。