封切り三週目に突入。
席数190の【シャンテ-3】の入りは三割ほど。
極めて異色の西部劇。
派手なドンパチはほぼほぼなく、
追う側と追われる側の心象がひたすら描かれる。
追う側と追われる側の心象がひたすら描かれる。
これで生粋の西部劇ファンは呼び込めたかな?
そして満足したかしら。
そして満足したかしら。
二人は雇い主の依頼を受け、科学を駆使する山師の『ハーマン』を追う。
そこにやはり追跡者の『ジョン(ジェイク・ギレンホール)』が絡む。
ほぼほぼ四人しか登場しない性格劇。
そこでの各人の造形はなかなかに際立つ。
兄の『イーライ』は、その武骨な外見に反し、理知的でロマンチスト。
将来的にこうしたいとの展望もある。
将来的にこうしたいとの展望もある。
弟の『チャーリー』はその端正な面立ちを裏切るように粗暴で刹那的。
残りの二人は共に、所謂インテリなのだが、
四人共通の肉親に対してのトラウマが実はある。
四人共通の肉親に対してのトラウマが実はある。
1850年代のゴールドラッシュに沸く西部を舞台としながらも
描かれているのは極めて現代的な家族関係、特に
父と息子の在りよう。
描かれているのは極めて現代的な家族関係、特に
父と息子の在りよう。
全体の3/4を占める追跡の描写の間に、過去の辛い記憶が
途切れ途切れに語られる。
途切れ途切れに語られる。
一見冗長に感じられる編集には
夫々の想いを観る側に伝える意図があっての構成だったわけだ。
夫々の想いを観る側に伝える意図があっての構成だったわけだ。
評価は、☆五点満点で☆☆☆★。
こうした特異な構造になっているため、二時間の尺を費やしても
語り口はあまり良くない。
語り口はあまり良くない。
一方でそれが功を奏したのはエンディングのシークエンス。
暗殺者の目にも涙か、観ている側も
心が鷲掴みにされてしまう。
心が鷲掴みにされてしまう。