RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

sotten'15 東京芸術大学 有志卒業制作展@代官山ヒルサイドテラス 2015年3月15日(日)

この後、幾つかの訪問予定はあるけれど、
今年の「卒展」は数が稼げていないのと、
唸ってしまう作品が少ないのも、ちと辛いところ。

なので、比較的良作に邂逅できる確率の高い標題展は
期待するところ、大。

会期は本日が最終日
ヒルサイドフォーラム】と【ヒルサイドプラザ】の二つの会場を使用し
開催されている。

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で、正直、今期のベストバウトと言って良い内容。
堪能させて頂いた。

幾つか挙げれば、
先ずは『常信明子』の〔ことぶき〕。
野球のボール大の可愛い《手毬寿司》が幾つも並ぶ。
酢飯の上に乗っているネタは、
サーモン・小肌・冬菇・子持ち昆布と多様。
素材は共通なので、何れも陶器のように
つるんとした質感なのだが、
描かれている素材の表現が半端なく素晴らしい。
なんか、凄く美味しそうに見えちゃう。

『川崎美波』の〔ながれゆく日々〕。
何の変哲もない日常の風景、
冬の寒いに日にほうっと息を吐く若い女
電車の窓から見える景色
バケツ一杯に溜った水、
それらが刻々と変化して行く!
描かれた絵の一部が切り取られ、
背面に在るディスプレイに映された画像が反映される。
ワンアイディアだけど、これこそアナログとデジタルの融合。
日頃、マーケティングで悩んでいることを
あっさりと体現して見せる。素晴らしい。

『猿渡真緒』の〔浮〕はテラコッタによる塑像。
すっと背筋の伸びた裸婦は、今にもそのまま地を放れ、
宙に揚がって行きそうな感性。

日本画では『藤木貴子』の〔にじむ〕も上々の出来。


押し並べてクオリティが高く、
時間を持て余すことが無かった。

いやいや、来て良かった。