封切り九日目。
席数95の【SCREEN4】は満員の盛況。
下手をすれば命さえ失いかねないにもかかわらず
我が身を賭して邪悪な存在に立ち向かおうとする。
我が身を賭して邪悪な存在に立ち向かおうとする。
が、作品的には焦点がぼやけ、
どうにも中途半端に流れてしまったがっかり感。
どうにも中途半端に流れてしまったがっかり感。
特に怪異の象徴として登場する「ぼぎわん」は、何故に子供を連れ去ろうとするのか。
〔ポルターガイスト〕の様に、光輝く子供の生命力に引き寄せられ、とは
説明としてはアリなのだが、
ではターゲットとなる少女『知紗』の父親『田原秀樹(妻夫木聡)』の幼馴染が失跡し
且つ、『秀樹』も繰り返し呼ばれるのはどうして?
説明としてはアリなのだが、
ではターゲットとなる少女『知紗』の父親『田原秀樹(妻夫木聡)』の幼馴染が失跡し
且つ、『秀樹』も繰り返し呼ばれるのはどうして?
ここに嘘をついたりとか、小さな生き物の命を奪ったりとの
子供らしい邪気の無い罪への懲罰的意味合いをムリに付加してしまうから、
筋が捻じれてしまう。
子供らしい邪気の無い罪への懲罰的意味合いをムリに付加してしまうから、
筋が捻じれてしまう。
勿論、主要な登場人物達が見せる醜態に繋げる意図があったとしても、
子供も大人も、世間の殆どの人達がやるような背徳さを理由に挙げられても
あまりに説得感は弱い。
子供も大人も、世間の殆どの人達がやるような背徳さを理由に挙げられても
あまりに説得感は弱い。
寧ろ、何らかのカタチで禁忌に触れてしまったからとした方が余程すっきりもするし、
魔との対決に収斂するエンターティンメント性の高い作品へと昇華できたんじゃないか。
魔との対決に収斂するエンターティンメント性の高い作品へと昇華できたんじゃないか。
ちなみに「怖さ」の観点からは、自分の様なホラーへの抵抗力が虚弱な人間でも
まるっきり許容できるレベル。
まるっきり許容できるレベル。
結果、前宣伝のキャッチにある「こわいけど、面白い」は
残念ながら両方の要素を満たしていない結果に。
残念ながら両方の要素を満たしていない結果に。
評価は、☆五点満点で☆☆☆★。
霊能者のキャバ嬢を演じた『小松菜奈』が新境地。
他の芸達者に囲まれても埋もれずに十分な存在感を発揮していたのが
最も大きな収穫かも。
最も大きな収穫かも。