RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

VOCA展@上野の森美術館 2018年3月20日(火)

一般の入場料は600円だが
250円で招待券を購入済み。


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「VOCA賞」の『碓井ゆい』の〔our crazy red dots〕は
手法的には{キルト}になるんだろうか。

タイトルは「日の丸」を表し、縫い付けられている布の一片一片は
おそらく戦時中の千人針や出征兵士への慰問袋、
或いは武運長久を願った晒を模したもの。

それにしても、これだけメッセージ性の強い作品を
よく作ったものだし、選者の方々も立派だと思う。


「佳作」ではあるが『森本愛子』の〔唐草文様〕も好きな作品。

描かれている二人の少女の面立ちの好ましさも勿論、
蜻蛉の羽に貼られた箔、絹糸を使って表現した蔓など
共に素晴らしい。


姉妹のユニットである『髙田安規子・政子』の作品もインパクト大。
AirMailに貼られた切手を細かくバラシて形成、ジグゾーパズル様にしている。

気の遠くなるような手仕事だ。


『ワタナベ メイ』の作品も好きだ。

大きな画面に、どアップで顔だけが描かれた少女は
プリクラで撮られ加工されたように異様に目が大きい。

しかしその瞳は虚ろで、何も見ていないし
何も映ってはいない。


『増子博子』の作品を観るのも久しぶりかも。

相も変わらず細かい仕事には思わず吐息が出てしまう。


『平良優季』の作品を、直近でどこかで観た記憶があるのだが
ちょっと思い出せないのは、脳の老化のせいだろうか。

でも場所は朦朧としていても、そのタッチは目に焼き付いているぞ。


雨の昼下がりにもかかわらず、会場内はそこそこの来場者で賑わっている。