RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

進撃の巨人 ATTACK ON TITAN (前篇)@チネチッタ川崎 2015年8月1日(土)

封切り初日。

席数532と大き目の【CINE8】の入りは八割と盛況。
三日前の深夜にNet予約した時には
結構空いていたのになぁ。

客層も幅広いんだが、
驚いたコトに小・中学生くらいの女子の集団や
父娘・母娘の組み合わせがかなりの比率。

一応「PG12」の設定なんだけど。


初日の、しかも初回の上映と言うことで
入口付近には関係者の女性が陣取って
客層等をCHKしている。

彼女の目には、この入場層は
どんなに映ったんだろう。


イメージ 1



原作は一巻が出ると同時に手にしている。
評論家筋の評価が異常に高かったので。

その後、アッと言う間に人気コンテンツになった訳だけど、
自分的には、余りの画の下手さ加減と、説明下手が許容できず、
以降はあまり力を入れて読んではいない。

だって登場人物の顔の区別がつかないのは
あんまりでしょ。

作画は他の人に任せ、原作に徹することは
できんかったんだろうかと思ってしまう。


で、おっといけねぇ、映画のハナシだった。

観終わって、成る程、これは賛否両論生むな
と思った。

自分も、「8.3 AERA」の特集を読んでなければ
否 の側面が強かったかも。

しかし、お陰で、色んなコトが腑に落ちた。
確かに、これで良いのだと。


先ず、「東宝」作品であるのを踏まえる必要がある。
制作委員会方式なのに、冒頭「東宝」マークしか出て来ない。

これは伝統である怪獣映画の文脈を踏まえてのことと思える。

劇中の巨人の特撮が「きぐるみ」なのも象徴的だろう。
なので、此処ではハリウッド的なCGとの比較は当たらない。

「大巨人」で操り人形を使っているのも同様だろう。


主題の一つに、壁の中の閉塞感と
外への憧れを置いているのも良い。

中途、その意味合いがやや薄れるのは残念だが、
多くのSFや冒険譚の要素もしっかりと踏襲している。


また「立体機動装置」を使った巨人との交戦のシーンの
疾走感はかなりのもの。

もっと多くの兵士が複層的に飛び回るシーンも
観て見たかった。


ではあるけれど難は相当有って、代表例は
『エレン』と『ジャン』の執拗過ぎる確執の描写。
やるんなら、もっと背景の説明が必要だが
百分弱の尺では、ちょっとムリ過ぎ。

壁を出てからの隊員各自の行動や行為も矛盾ありまくりで
百年の安寧がもたらす気の緩みを象徴させているのかもしれないが、
もっと練り込んで欲しかった。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。


幾つかの疑問も孕ませながら
後編へと繋げた一本としては
上々のイントロダクションではないか。

直近で多い、後の方で大変ながっかり、
なんてことには、まさかならないよね?