封切り二日目。
席数240の【SCREEN7】の入りは九割ほどと盛況。
客層はそのタイトルか或いは出演者故か
かなり若年に振れている。
かなり若年に振れている。
自殺願望のある若い十二人の男女が
主催者の呼びかけに応じ廃病院に集まる。
主催者の呼びかけに応じ廃病院に集まる。
彼等・彼女等には夫々「死にたい」理由があり
そのうちの幾人かはそれが「自殺」でないと意味を持たない背景がある。
そのうちの幾人かはそれが「自殺」でないと意味を持たない背景がある。
おいおいと語られる、その理由と背景が物語のキーエピソード。
肉付けの仕方で後々の納得感がかなり変わって来るのだが
本作はかなり良く出来ている。
肉付けの仕方で後々の納得感がかなり変わって来るのだが
本作はかなり良く出来ている。
しかし集うのは十二人であるはずなのに
現場の集会室に全員が揃った時点で先客の死体が一つ。
つまり「13人いる!」わけだ。
現場の集会室に全員が揃った時点で先客の死体が一つ。
つまり「13人いる!」わけだ。
どうせこの先死ぬのなら、委細構わず実行すれば良いモノを
そうは問屋が卸さない。
そうは問屋が卸さない。
ここで先の「自殺でなければならない」理由が生きて来る。
そして犯人探しが始まる。
その中に居るであろう下手人を探し出し、
全員で無事に(?)自殺を遂げることができるのか。
全員で無事に(?)自殺を遂げることができるのか。
原作はかなりの長編と聞いている。
それを二時間弱の尺に収めるためだろうか、所々でムリが生じる印象。
それを二時間弱の尺に収めるためだろうか、所々でムリが生じる印象。
種明かしをされてみれば真相はあっけないほどだけど、
登場人物の全てを良く動かし、個々人にも印象的な役割を与えた脚本はお手柄。
登場人物の全てを良く動かし、個々人にも印象的な役割を与えた脚本はお手柄。
でもまぁ果たして、あれだけの仕掛けが
人の眼を盗んで遂行できるかの疑問は残るのだが。
人の眼を盗んで遂行できるかの疑問は残るのだが。
納得行きかねる言動も随所にあるしな。
何より僥倖に頼り過ぎの流れが大。
何より僥倖に頼り過ぎの流れが大。
「実際に会ってみたら本当に死にたい人間は一人もいなかった」とは
最近世間を騒がせた連続殺人鬼の弁(ここでの引用が妥当かはなんとも言えないけど)。
最近世間を騒がせた連続殺人鬼の弁(ここでの引用が妥当かはなんとも言えないけど)。
「死にたい理由」は人様々で、
しかし本人にとっては切実な問題だから軽重は問えない。
しかし本人にとっては切実な問題だから軽重は問えない。
だけれども、本編でのメッセージは
ある程度歳を経た自分にも十分に伝わって来る。
ある程度歳を経た自分にも十分に伝わって来る。
評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。
科白のトーンといい間といい、素晴らしい。
そして事前のフライヤーには『秋川莉胡』としてクレジットされている『リョウコ』役は
実は全くの別人。
実は全くの別人。
劇中にそれっぽい前フリはあったものの
こんなカタチで出て来るなんて・・・・。
嬉しい余禄だ。
こんなカタチで出て来るなんて・・・・。
嬉しい余禄だ。