RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

本能寺ホテル@TOHOシネマズ新宿 2017年1月14日(土)

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本日初日。加えて初回の上映。

なので終映後には「ぴあ」の調査員さんが待ち構え
適宜、評点・感想を訊ねて行く。
場内で客層や反応を確認しているのも何時ものコト。

席数117の【SCREEN6】の入りは満員で盛況。


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冒頭先ず「本能寺の変」にまつわる三つの謎、
・『光秀』は何故、謀反したのか
・『信長』の遺体が見つからなかったのは何故なのか
=実際は生き延びたのではないか
・『秀吉』が「中国大返し」ができたのは何故なのか
が提示される。

話中では、それらに対しての回答が
一応は提示されはする。

しかし何れもが取って付けた様な中身で、
オマケ程度のモノ。


実は本作の主題は
主人公が過去と現在を往還することで
「自分らしさ」を見つけ出すことに有る。

所謂「自分さがし」の旅が眼目であるわけだ。


勤めていた会社が突然倒産、
失職した『倉本繭子(綾瀬はるか)』であったが
交際中の『吉岡』との婚約が決まり、
両親への紹介と言う名目で京都を訪問、
宿泊予約の手違いの末に「本能寺ホテル」に投宿する。

そのホテルは天正十年六月一日の「本能寺」と繋がっており
幾つかの条件が噛み合った時に過去への扉が開くのだが、
件の描写が繰り返しされるので少々辟易する。

もうちょっと、さらっと描ける工夫は無かったものか。


描写と言えば、本作では映像的な技法が過剰に使われる。
アップやティルト、或いは回りトラック、スローが何度も繰り返され
正直うざい。

オマケに科白のつなぎと編集の瑕疵もかなりあり、
ギャグとして機能するシーンも
場内ではくすり笑いさえ起きず、
本来的にはあははと楽しめる娯楽作品のハズなのに
やや白けた空気さえ漂ってしまう。

無駄に長く引っ張る場面も多く
もっと切り詰めれば、テンポ良く楽しめただろう。

極端に映画的にしようとして
空回りするのはTVドラマ出身者の
悲しい性なのかもしれない。


で、本題に戻ると、
『繭子』が過去で『信長(堤真一)』と交流するうちに、
生きるコトの意味を再び見い出すとの筋立てで、
これはある種のココロにもやもやを抱えている人に宛てての
エールなのかもしれない。


評価は、☆五点満点で☆☆☆★。


なので作品的に見るべきものはほぼほぼ無く、
明らかに企画倒れ。

〔プリンセス トヨトミ〕と近似のティストも
前作の方が良品。

ではあるものの『綾瀬はるか』の鑑賞については
まるっきり別物。
アップの多用についても、その目的に対してのみ評価できる。