「ゆうゆう会」は
京都芸術大学と大学院(通信課程)日本画専攻の在学生と卒業生を中心にした学習グループと書かれている。
創設から五年も、美術館を使っての展覧会は初めての由。
出展作家数は四十五名と膨大も、
その多くは授業の共通制作課題であった〔百合の天井画〕のみとなっている。
そんな中、『イシカワユウコ』の〔薬師寺所蔵国宝 吉祥天〕模写
三作に目が吸い寄せられる。
一幅は現状そのままの模写。
描かれてから千数百年の時を経ており、褪色や剥落は激しい。
もう一幅は科学分析を基に当時の彩色を再現したもので、
この「科学分析」なのがミソ。
そして最後の一幅は、作者がそれを基に、
自分ならこう描いたであろうとの彩色。
当然、両者には差があり、
その違いの由縁を考えるのも面白い。
『ハシモトヤヨイ』の〔品川風神雷神図〕は
通常であれば「鬼」の「風神・雷神」のところを「龍」が
その場所に。
「風袋」と「連鼓」も携えている。
で、何故に「品川」かと言えば、
「品川神社」の鳥居に巻き付いている「昇龍降龍」をモチーフにしているからのよう。
ユニークな着眼点。「龍」の表現も
やはりユーモラス。
会期は~8月12日(月)まで。