封切り九日目。
席数201の【シャンテ-2】の入りは四割ほど。
「R15+」指定。
あの『シアーシャ・ローナン』も
齢26してついに!!と
わくわくして出かければ
なんのことはない
濡れ場はあるものの、肝心な部分はチラ見えさえせず。
に、引き換え『ケイト・ウィンスレット』は
四十半ばにして全てをさらけ出しているんだから、
ここはもうちょっと頑張って欲しかった。
さはさておき、日本であれば北海道がそうだと聞き及ぶ。
貴重種も含め、アンモナイトの化石の一大産地として
世界にも名をはせる場所。
英国ではライムの海岸がそれにあたるよう。
当地で観光客の土産用に化石を掘り出し
店に並べて糊塗をしのぐ『メアリー・アニング』は実在の人物。
今であれば古生物学者として評価されようも
1800年代前半の女性の地位の低さは
本作の冒頭のシークエンスが示している通り。
彼女のもとをおとなったのは鬱病の静養のために
同地に滞在していた『シャーロット』。
ひょんなことから二人の間に愛情が芽生える。
『メアリー』の境遇も脚色されてはいるようだし
二人の関係性はたぶんフィクション。
LGBTである故の生き辛さのエピソードも
一つ二つと挟み込まれ、
彼女の孤高さの背景を見た思い。
もう一方の『シャーロット』は
夫の愛情への疑いや富裕さが醸す窮屈な暮らしへの逃げ場となった感もあり
自ずとすれ違いが生まれるのは想定に難くないこと。
が、互いの想いが交錯する
最後のシークエンスはなかなかの見せ場。
物語の鍵となるものを挟んで対峙する二人の
心の奥を慮り、胸が締め付けられる気持ちになる。
評価は、☆五点満点で☆☆☆★。
直近公開の〔燃ゆる女の肖像〕とは
類似の時代背景やシークエンス、筋立て。
しかし、個人的には先の作品により共感するのは、
単純に前に観てしまったからとの理由だけではなさそう。
おそらく主人公二人が秘める思いの強さのバランスが
一番の要素かと。