RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

さんかく窓の外側は夜@TOHOシネマズ川崎  2021年1月23日(土)

封切り二日目。

席数147の【SCREEN2】の入りは四割ほど。

もっとも今日は、舞台挨拶の生中継が予定されているので、
主演クラスのファンの人達は、そちらの回に行くのだろうが。

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夏目友人帳〕でも描かれる、所謂
「視える」人間の悲哀。

当該人である『三角』の常に怯えているようなおどおどした性格は
幼い頃からの能力の帰結か。
『志尊淳』がうまみたっぷりに演じる。

そんな彼を
対極に在る「払える」男『冷川(岡田将生)』が助手として雇う。
ぼうとしか視えなかった霊が、『三角』に触れることで
よりはっきりと認識できるとの理由で。

ただ一連のシークエンスはBLっぽい要素も入っており、
一部好事家には狂喜の要素(笑)。


『非浦英莉可(平手友梨奈)』は「呪える」女として登場、
先の二人に絡んで来る。

そしてもう一人、「信じない」男『半澤(滝藤賢一)』の存在が頗るユニーク。
有り勝ちなサスペンス作品の設定だと真っ先に餌食になってしまうのに、
信じぬことが強みになるとの斬新な設定。


百分程度の尺は、主要な三人の馴れ初めから幼い頃の体験を引きながら
謎とも言えぬ事件が解決されるまでを描く。

結果として、過去のトラウマの要因は明らかになるのだが
それはそのまま明るい未来に繋がるのか。


評価は、☆五点満点で☆☆☆★。


望まぬ能力の為に置かれたしまった、三者三様の今の境遇の描写が平板、
且つ既視感もありまくり。

とりわけ『英莉可』の立ち位置は謎のままで、
最初から続編の制作を前提に作られた一篇じゃないかと。

要はイントロダクション的な位置付け。
一本の作品ととして見た時にはあまりにも不完全で
どうにもフラストレーションが溜まる。