RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

蜘蛛の巣を払う女@TOHOシネマズ川崎 2019年1月14日(月)

封切り四日目。

席数335【SCREEN6】の入りは七割ほど。

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海外での評価が頗る宜しく無い。

IMDb」では6.1、加えて評価者数もたったの8,711(本日次点)。

「Metascore」も同様に43と激しく低調。
もっともこれは著しく低い点数を付けた数名が足を引っ張っているよう。

で、普段であれば足を向けないケースも過去作を全て観ていることもあり
ダメモトでも良いか、と。

個人的な評点は
ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 ☆☆☆☆☆
ミレニアム2 火と戯れる女 ☆☆☆★   
ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 ☆☆☆☆★
(以上、スウェーデン版)
ドラゴン・タトゥーの女 ☆☆☆☆☆
(ハリウッド版リメイク)

原作である第4部は、元々の作者である『スティーグ・ラーソン』が
全てを書いたわけではないと聞いてる。


本来的には雑誌「ミレニアム」の発行責任者である『ミカエル・ブルムクヴィスト』と
天才的なハッカー『リスベット・サランデル』の二人の関係性の物語り。

そこに本作では彼女の妹『カミラ』が登場し
『リスベット』の過去が濃密に描かれることとなる。


攻防は二転三転と入れ替わり、中途ダレることも無く
疾走感もなかなかのもの。

観終わった時にもさほどの駄作とはは感ぜず、
正直アメリカでの低評価は
「NSA」のセキュリティ担当者がコケにされたり、
役割が協力者にとどまることへの不満、
要は愛国心が発露できなかったからなんじゃね、と
思ったりもした。


もっとも驚く様な結末が待ち構えているわけではないし、
なまじ血縁の要素を持ち込んでしまったため(しかも相手は女性)、
異性に対して強く対峙する『リスベット』が描けず、
随分とメロドラマチックになってしまった恨みはある。

アクションシーンも多目で、
もっと頭脳派が本来の姿なのにと思わぬでもない。

俗に言う黒幕の動機も弱いし、間抜けさも露呈したりで。

あれ、こうしてみるとかなり瑕疵が多いかも(笑)


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。


中盤以降でずっと見せ続ける主人公の不安気な表情も、
過去作からすると違和感があるものの、
それもこれも幼い頃のトラウマと今にも続く後悔の念から来るものだと考えれば、
人間的な側面の描写とも取れ、これはこれでアリかと
納得すべきなのだろう。