RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

屍人荘の殺人@TOHOシネマズ錦糸町 2019年12月14日(土)

封切り二日目。

席数349の【SCREEN9】の入りは四割ほど。

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ある「出来事」により外界から隔絶させられてしまった湖畔のペンション「紫湛荘」で
連続殺人が発生する。

ただそこは一年前にも人が一人行方不明になっているいわくつきの場所。


その二つの謎に挑むのは「神紅大学」ミステリー愛好会の自称有能な探偵
明智中村倫也)』とワトソン役の『葉村(神木隆之介)』そして
警察に協力することもあるホントに有能な探偵『剣崎比留子(浜辺美波)』。

『葉村』以外の二人は極めてエキセントリックな造形。
加えて『明智』は推理能力そのものに疑念が残る。

一番まともに見える『葉村』は至って凡人。
推理小説マニアであっても、犯人を当てたことが一度もないほどの。


この三人が繰り返しのギャグに塗れながら真相解明に動く。

ところが、物語のかなり早い段階で
犯人(?)と動機の検討はおおよそついてしまう。

ただ実行手段については、終盤の説明シーンを見ないと分らなかったけど。


じゃあ見所は何処かと言えば『浜辺美波』の可愛さと、
ペンションを孤絶させた「出来事」がなぜ起きたのかの二点に絞られ、
特に後者は最後のシーンでその背景が明かされる。

元々斬新な手法と感心はしていたものの、
それを見た途端に、推理云々ではなく
今まで見て来た世界そのものがガラガラと崩れてしまうのだ。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。


多くの笑いどころを抜きにしても、
あまりに鮮やかなひっくり返し方。

この秀逸な設定であれば
国内ミステリーランキング4冠の達成にも得心が行く。