RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

実業と美術@たばこと塩の博物館

一般の入場料は100円も
新聞に掲載されていた割引券を持参し50円で入場。

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掲示されているキャプションを読むと
二つの要素が濃密に関係していることが判る。

一つは(塩と)煙草の専売制、もう一つは旧家の落魄。


前者で得られた利益の一部を美術品の蒐集に充てる。

もっともその方向性がかなり特化しており、
浮世絵であれば喫煙の場面が(少しでも)見られるもの。
工芸品であれば喫煙具に近しいもの。


幸いしたとの言いようは微妙だけれど
旧家の財政困窮により、所蔵品の売り立てが多くあったのも
コレクション充実の要因。

実際の売立目録も展示されており、そのぶ厚さにも驚いたりもする。
いったいどれほどのお宝が蓄財されていたのかと。

もっともそのお陰で、海外等への散逸も幾分かは免れ、
イマイマ我々の眼を楽しませてくれているのだと思う。


自分が小さい頃、祖母の世代に当たる女性たちが
煙管で刻み煙草を喫していたことを思い出す。

ひっきりなしに詰めて火を付け
ふうと紫煙を吐き雁首を叩いて吸い殻を落とす。

からしてみると随分と小粋な所作だったのだけど
それは次第に紙巻へと変わってしまった。

そんなことを思い出しながら
ゆるゆると歩を進めた。