RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

イガル・オゼリ展「Erasing Photography」@ヒルサイドフォーラム 2017年2月4日(土)

訪問当日が最終日。

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HPの解説を読む限りでは
相当の技巧者にも思え、いやがおうにも期待は高まる。

会場内はそこそこの入りになっており、
皆熱心に作品に顔をくっつけるように魅入っている。

展示されている作品の数も多く、しかも
その殆どは2016年の制作で、相当のスピードで画かれている様子。


フライヤーを見る限りでは、確かに相当のリアルさ、
しかし実物はそれほどでもない。

時に背景は大胆に省略され、写真で言えば人物にスポットを当て
周囲の背景はわざとボケさせている様な技法にも見える。

肝心の人物も光による陰翳を(たぶん)意図的に付けることで
光の部分は白っぽく、影の部分は薄暗く、その分精緻な画き込みが省力化されている感覚。

服と肌の境目の描き込みが甘かったり、
或いは指の皺、腕の血管の描写にしても同様。


日本人では『塩谷亮』『石黒賢一郎』『島村信之』あたりと同等の超絶さを期待すると
ちょっと肩透しを喰らった気になるかも。