封切り八日目。
席数129の【CINE2】の入りは六割ほど。
何故だが判らないが、客層はかなり高齢に振れている。
どうしてだろう、家族の有り方について
著述する作品が直近で多いのは。
著述する作品が直近で多いのは。
翻って本作、銭湯との純日本的な場に加えて、
兎に角、泣かせ処が満載。
場内の其処此処から嗚咽の声が頻繁に聞こえ
斯く言う自分も・・・・。
兎に角、泣かせ処が満載。
場内の其処此処から嗚咽の声が頻繁に聞こえ
斯く言う自分も・・・・。
それも、人を死なすコトで泣かす
安直で直情的な手法ではなく、あくまでも人と人との関係性にまで
踏み込んで泣かせるかなり凝った造り。
安直で直情的な手法ではなく、あくまでも人と人との関係性にまで
踏み込んで泣かせるかなり凝った造り。
夫がそれこそ湯気の様にいなくなってしまい、
稼業の銭湯は一年近く休業状態。
近所のパン屋のパートで糊口を凌ぐものの
高二の娘はクラス内でイジメに遭っている様子。
稼業の銭湯は一年近く休業状態。
近所のパン屋のパートで糊口を凌ぐものの
高二の娘はクラス内でイジメに遭っている様子。
そこからは『双葉』の面目躍如、
八面六臂の動きを見せるのだが・・・・。
八面六臂の動きを見せるのだが・・・・。
観客は冒頭の流れから、所謂「難病モノ」との当たりを付け、
実際に展開も、ほぼ想定通りに進む。
実際に展開も、ほぼ想定通りに進む。
夫を見つけ出し
銭湯を再開し
娘に強いココロを持たせる。
銭湯を再開し
娘に強いココロを持たせる。
ところが中途から、物語は急カーブ。
思わぬ展開に。
それはもう、大どんでん返しと表現しても良いくらい。
声には出さないが、え~っつ思い、そして
やられた~、と素直に頭を垂れてしまう。
思わぬ展開に。
それはもう、大どんでん返しと表現しても良いくらい。
声には出さないが、え~っつ思い、そして
やられた~、と素直に頭を垂れてしまう。
そこで我々は、母と娘、父と娘、そして夫婦間で交わされていた
会話や日常行為の全てが、実は伏線であったコトに気付く。
この関連付けが実に巧い。
会話や日常行為の全てが、実は伏線であったコトに気付く。
この関連付けが実に巧い。
そして全ての仕掛けが開陳されても、
まだまだそれで終りではない。
まだまだそれで終りではない。
終盤には最大の見せ場が用意され、
観客は更に感涙を搾り取られてしまう。
観客は更に感涙を搾り取られてしまう。
なんて緻密な脚本と演出。
素晴し過ぎるぞ『中野量太』監督。
素晴し過ぎるぞ『中野量太』監督。
更にラストシーンに本映画のタイトルが被される時に、
そこで何が起こっているのか、と
タイトルが孕む本当の意味を理解し、再度驚愕する。
そこで何が起こっているのか、と
タイトルが孕む本当の意味を理解し、再度驚愕する。
いや元々、銭湯の煙突が最初に映された時から
『黒澤』的な魅せ方の予感はしてたんだけど
まさか此処までやるとはね。
『黒澤』的な魅せ方の予感はしてたんだけど
まさか此処までやるとはね。
そして、これも、きちんと下地が
有ってのことなんだから。
有ってのことなんだから。
評価は、☆五点満点で☆☆☆☆☆。
ところがこれがどんぴしゃ。優男のとことんダメダメな側面を
上手く滲み出している。
上手く滲み出している。
そして『花』ちゃん、とっても大胆なコトをしてしまい、
おぢさんは正直、かなりドキドキしちゃった。
おぢさんは正直、かなりドキドキしちゃった。