RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

ローガン・ラッキー@チネチッタ川崎 2017年11月23日(木)

封切り六日目。

席数244の【CINE7】の入りは八割ほど。


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巷間「呪われた『ローガン』家」と言われている。

祖父母や両親もそれなりに曰く付きな上に、
兄『ジミー(チャニング・テイタム)』はNFLを目前にして
膝の怪我でそれをふいに、
弟の『クライド(アダム・ドライバー)』はイラク戦争からの帰還直前に
左腕を失う。

妹の『メリー(ライリー・キーオ)』には、今のところ目立った瑕疵は無いものの
何時かは不幸が襲うだろうと、世間はかまびすしい。


サーキット場での工事現場から解雇を言い渡された『ジミー』は
NASCAR」レースの開催日に売上金の強奪を企てる。


彼がこの計画に思い至った経緯は判然としないけど、
そんな些事はすっ飛ばして、それ以降はサスペンスに次ぐサスペンス、
口をあんぐりと開けている間に『ソダーバーグ』の構成する世界の中に連れ去られてしまう。


俗に言う「コンゲーム」とは、趣きを異にしている。

何故なら二転三転することはなく、最後まで欺く騙すの一方通行。

観客の側も気持ち良く騙されて、
爽快ささえ感じるほど。


タイトルは、先に挙げた呪われた一家が
ラッキーな一家に変容するのかの寓意もあり、
しかし末の妹はまだ不幸に見舞われてないよねぇ、と
エンディングが近づく頃にはハラハラ。

エンドクレジットの最後には
気の利いた一文が付されるけれど
いやいや、けしてそんなコトはなくて、
払ったお金と費やした時間に相応しい楽しさを十分に堪能しました。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。


大きな流れとしての理解には問題ないものの
場面や会話の節々では首を傾げる箇所が多々。

アメリカ人なら、此処でもっと笑っているんだろうかと
思ったりもする。

おそらく彼の国の観客の半分も楽しめていないのかもしれない。