RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

俺物語!!@TOHOシネマズ錦糸町 2015年11月1日(日)

封切り二日目。

席数452の【SCREEN2】の入りは七割ほど。

原作ファンと思われる、小・中学生くらいの女子の集団、
またはプラス引率者、
或いはワイドショー等に煽られたのか 
中年の御婦人達と、何れにしろ女性が多く、
そのためか上映中も、何かと騒がしい。


イメージ 1



気が優しくて力持ち は
昔であれば良い男の必須条件だったろうが、
どうもイマイマではそうでもないらしい。

見た目で損をしている、遅れて来たイイ男『剛田猛男』を
鈴木亮平』が活き活きと演じている。


その『鈴木亮平』は外観からも一目瞭然、
相当体重を増やして撮影に臨んだ様子。

髪を丸める程度なら、鬘で誤魔化し、
または伸びるのを待てば良いけど、
体型だとそうはいかない。

古くは『デ・ニーロ』の例があるけど、
その役造りへの姿勢だけでも頭が下がってしまう。


その彼が、かなりオーバーアクト気味に
『猛男』を演じるわけだが、本作に限っては、
その大げさ振りが作品全体を貫くテーストに
ぴったりと合っている。


そして、原作がまた素晴らしいわけだ。

男女の恋愛を扱ったモノであれば、
女子からの視点が中心で、それに女同士の友情が絡んだりするけど、
これが真逆。
語りは常に男子主体で、しかも男同士の幼馴染からの友情が
物語りの骨格を成す。

作者の『河原和音』、絶妙だと思う。


素晴らしいと言えば、会話の機微もそれに当たる。

互いに同じコトを話しているはずなのに、
勝手な思い込みから、意図がズレにずれる。

も~、観ている側はやきもきやきもきで、
すれ違い とは別のもどかしさに、
胸が締め付けられそうになる。


しかも、大団円に向かって、事前に提示されていたエピソードが
実は重要な伏線であったことが糸を辿るように明かされ、
なんて上々のストーリーテリングなんだ。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆★。


イマドキの恋愛を描きながらも、
表現には多様な古典的手法が使われ
それが効果を上げている。

ワイルダー』作品でお馴染みの、
音楽を伴った繰り返しのギャグ。
観客は音を聞くだけけで哄笑への準備ができてしまう。

ドリーとズームを併用した心理描写。

近景から遠景へとフォーカスを変えることにより現れる
心が〆付けられるような情景。

たっぷり笑って、涙が滲むほどほろりとさせる。
直近の青春恋愛ものの中では 傑作 と括弧を付けて
評すべき、出色の一作。