封切り二日目。
席数115の【SCREEN8】は九割方埋まっている。
両親・弟を含めて自分以外の家族が
皆聾者である少女が、田舎の音楽教師に
その天性の声を見出され、
パリのラジオ局が主催するコンテストへの出場を勧められる。
皆聾者である少女が、田舎の音楽教師に
その天性の声を見出され、
パリのラジオ局が主催するコンテストへの出場を勧められる。
ただ、家族に後ろ髪を引かれる彼女は・・・・、
と言った、シンデレラストーリーの序章にあたるのが
お話しの骨格。
と言った、シンデレラストーリーの序章にあたるのが
お話しの骨格。
が、そのプロットを装飾する
様々な仕掛けが本作の見所。
様々な仕掛けが本作の見所。
冒頭から、それは
遺憾なく発揮される。
遺憾なく発揮される。
朝食の用意をする母親が立てる音は、
我々にとって耳障りに感じる。
我々にとって耳障りに感じる。
しかし、彼女にはごく日常のことであり、
ましてや自分を除く他の家族には聞こえてさえいない。
ましてや自分を除く他の家族には聞こえてさえいない。
それを観客に十分に周知させる印象的なシーン。
本来であればどんなに大声を出しても
自分以外の家族には聞こえていないはずなのに、
尚更それが自身が歌うことの抑圧になっていたことに気付かされる一連の流れも上出来。
自分以外の家族には聞こえていないはずなのに、
尚更それが自身が歌うことの抑圧になっていたことに気付かされる一連の流れも上出来。
成る程、耳が聞こえない人にとっては、こんな風に聞こえていたのか
(変な表現だが)と、認識を新たにする。
そして、この場面が最後のシークエンスの重要な伏線として効果的。
(変な表現だが)と、認識を新たにする。
そして、この場面が最後のシークエンスの重要な伏線として効果的。
評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。
そして真骨頂はコンテストの場面。
そう来るだろう、と
判ってはいても、いざ、その場を目の当たりにすれば、
やっぱり泣かされてしまう。
判ってはいても、いざ、その場を目の当たりにすれば、
やっぱり泣かされてしまう。
『ポーラ』がなぜその曲を選んだのか、
それは歌詞をみれば一目瞭然。
まさに、選曲の情趣とは、言いえて妙。
それは歌詞をみれば一目瞭然。
まさに、選曲の情趣とは、言いえて妙。