やはりこちらも観ておかないと、
画竜点睛を欠く。
「写真ができること、写真でできたこと」の
サブタイトルは共通。
先の展示は、
歴代グランプリ/準グランプリからのセレクション。
こちらはそれにはかかわらず、計九名の作品が並ぶ。
ほぼほぼ「優秀賞」も、
中には「特別賞」が一人いて、
それが『澤田知子』。
添えられたキャプションには
制作時の一部始終が書かれており、
ちょっと読むとほぼほぼギャグも、
よくよく反芻すれば、かなり狂気に近い行為だったことが判る。
ある意味、芸術を行為する者には、
必須の心ではないかと。
凡百の人間には、それがハナから欠けている。
『蜷川実花』や『青山裕企』、『大森克己』も
本展から巣立っていったのだと、
改めて思い出す。
とりわけ『蜷川』は映画の世界にも足を踏み入れているのだけど、
これほど毀誉褒貶の多い作品を撮る人も珍しい。
どこにでも居る「アンチ」が、この人に対しては
とりわけしつこく絡むのも、何とも不思議。
会期は~11月13日(日)まで。
2021年度(第44回公募)グランプリ受賞者『賀来庭辰』の新作個展〔夜〕も
同時開催されている。