RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

美術

第32回奨学生美術展@佐藤美術館 2023年9月17日(日)

十名の奨学生と二名の招待作家、一名の特別出品の作品が並ぶ。 「招待作家」と言えども、過去は「奨学生」だったわけでその中には『奥村彰一』の名前も。 代表作の{山水}が多く並ぶなか、一点だけの初期作があまりのスタイルの違いに驚く。ただ、これは以…

Stefan Sagmeister Now is Better@ギンザ・グラフィック・ギャラリー 2023年9月16日(土)

何とも面妖な展示物の数々。 古今の名画の上には、鑑賞を邪魔するかのような円や四角の複数の幾何学模様。 しかし、添えられたタイトルと展覧会自体のタイトル「Now is Better」を合わせればその意図は一目瞭然。 図形はヒストグラムで昔と今の数値的な変化…

石内都 初めての東京は銀座だった@資生堂ギャラリー 2023年9月10日(日)

何の衒いもなく、作者にとっての「銀座」が写真で紹介される。 1947年に生まれ横須賀で育った彼女にとっての「銀座」は我々の世代や育環境の人間とはまた異なる感慨がある場所なのだろう。 並んでいるのは直近のモノながらも、おそらく原風景は引きずってい…

山崎美弥子展@スパイラルガーデン 2023年9月17日(日)

「DAWNーkind of blue YAMAZAKI MIYAKO with /360° 2023」とも付されている。 同じ作者の作品展は二年前にも同時期に開催されていた記憶。 展示内容もその時と同様。(おそらく)水平線で分けられた海と空。しかしその境目は、やや滲んでいるようにも見え。 …

狩野派以外学習帳@板橋区立美術館 2023年9月16日(土)

「江戸にきらめいた民間の絵師たち」との副題が付されている。 行間からは「御用絵師」以外の作家を並べているようにも取れるが、実際には{狩野派}の作品も多く並ぶ。 この辺りは、同館お得意の「比較」を鑑賞者にさせるための配慮だろうか。 作者のプロフ…

窪田望 AIの余白@BAG-Brillia Art Gallery- 2023年9月16日(土)

【BAG+1】は展示、【BAG+2】が即売併用なのは毎度のコト。 今回は「AI」を利用した作品とのことで、壁面には このようなメッセージが貼られている。 ほほう・・・・。 下に設置された扇風機からの風にたなびく透明な布、それに当てられたライトの色彩が変…

Salomé -Passion@Bunkamura Gallery 8/ 2023年9月17日(日)

「~考察・現代作家によるサロメの愛と死~」との副題が付されている。 手法は絵画・人形等と様々もテーマのシバリから『サロメ』と『ヨカナーン』の関係性を表現するモノが多い。 歪んだ愛情の発露や「エロス」と「死」「退廃」「運命」などの単語が作品か…

レスリー・キー写真展@キヤノンギャラリー銀座 2023年9月16日(土)

「開設50周年記念展」は標題所でも開催、同様に第三弾で『レスリー・キー』の作品群。 タイトルは”JOURNEY.1”。 インドとアフリカをモデルが尋ね、市井の人々と写真に納まる。 その土地の風俗は十分に捉え乍らも、マッチョな体躯や顔つきも異なるモデルが混…

鉄道と制服~ともに歩んだ150年~@鉄道歴史展示室 2023年9月10日(日)

「ともに歩んだ150年」とは書かれているが鉄道開業からの節目の年は、確か昨年だった記憶。 とは言え、制服好きには堪らん展覧会だろうか。 一方、制服の着用は「鉄道営業法(1900年公布)」で義務付けられているとは驚きの事実だし。 表に出ている車掌さん…

安西水丸原画展@ノエビア銀座ギャラリー 2023年9月10日(日)

”果実と玩具のある風”とのタイトルが付き、「ジクレー版画とともに」とも付されている。 画面を横切る直線が引かれ、その上下で分かれた彩色がぺったりと。 下の部分にはおもちゃやや果物が置かれ、総じてみれば{イラストレーション}ではあるものの、これ…

東京藝術大学日本画第一研究室研究発表展@東京藝術大学美術館 陳列館/正木記念館 2023年9月9日(土)

【陳列館1・2階】と【正木記念館2階】を使い例年通りの開催。 ”縫い継ぐ形”とのタイトルが付され、計二十一名の作品が並ぶ。 微かに陽光が差し込む【陳列館1階】、高い天井に白い壁、陽の光が燦々と入って来る【陳列館2階】での鑑賞も楽しいが、薄暗い【正木…

レスリー・キー写真展「LIFE」@キヤノンギャラリーS 2023年9月9日(土)

開設50周年記念企画の第三弾は『レスリー・キー』。 タイトルの〔LIFE〕の通り、並んでいるのは人物の写真。 コーナーは二つに分かれ、片方は著名人のモノクローム、もう片方は複数のモデルを使ったカラー写真。 前者は日本人・外国人取り交ぜても、多く…

渺渺展(byo-byo-ten)@佐藤美術館 2023年9月3日(日)

会期は訪問日が最終日。 丁度14時から出展者によるギャラリートークが予定され、それもあってか会場内はなかなかの人の入り。 計十七名の作品が並び、中には認知している名前も。 『鶴巻謙郎』の茫洋とした表現は暑い季節には一服の清涼剤。 『三浦弘』が…

1+1 奥村彰一+高嶋英男@Bunkamura Gallery 8 2023年9月3日(日)

「オープニング記念 第三弾」とされている。 会期は訪問当日が最終日。 目当ては『奥村彰一』の方も展示されている作品群にはややの違和感。 正面には畳三畳ほどの大作、それ以外には十点ほど。 で、そのほとんどが「セミオリジナル」と付されている{シグレ…

脳よだれ展2023@スパイラルガーデン

前回が2018年なので実に五年振りの開催。 中途、名称が変わっているので、シリーズとしては四回目となる。 それにしても、この混み具合はどうだろう。前回はがらがらの会場だったのに引き比べ、今回は大層な混雑。 もっとも、来場者を良く見れば如何にも業界…

あなたのアートを誰に見せますか?@東京藝術大学美術館 陳列館 2023年8月20日(日)

ある意味、究極的な問いの気もするが、それを想定せずに作成されるアートはいったいどんなものなんだろう。 勿論、その対象をどこまで広げるのかは、各人の裁量であるにしろ。 相対し、何かしらを受け取って初めて成立するのだものな。 館内には、そのテーマ…

誰かのシステムがめぐる時@トーキョーアーツアンドスペース本郷 2023年8月20日(日)

「トーキョーアーツアンドスペースレジデンス2023 成果発表展」、第2期の会期は8月19日(土)~9月24日(日)で、今日は二日目。 が、暑さのせいか、自分の滞在中に他の来訪者の姿は見ず。 出展は『新井卓/ベルトラン・フラネ/ラービッツシスターズ(ベネディク…

ワールド・クラスルーム@森美術館 2023年8月14日(月)

久し振りに招待券を頂いた。一般の入場料は平日・窓口だと二千円もすることに驚き、また、入場には予約も必要との注意書があることにも気付く。 改めて券面を見れば、リーダーを通してそのまま入場可とも書かれてはいるが、念のため当日の予約状況は確認、ど…

杉山有希子「SALVAGE」@六本木ヒルズA/Dギャラリー 2023年8月14日(月)

何れもが不要と判断され遺棄された文物の数々。 朽ちようとする爆撃機やスペースシャトルの後継機の残骸、大型船に取り付けられていたレーダーまで。 それらが自然の中にぽんと置かれた時に不思議な感慨が押し寄せて来る。 SFに描かれたディストピア、文明…

高橋宣之写真展@フジフイルム スクエア 2023年8月14日(月)

”鳥の歌 El Cant dels Ocells”がタイトル。 フランコ独裁政権下のスペインで撮られた白黒写真の数々。 濃い陰翳が印象的。 自由が制限された中でも、人々の日々の生活は逞しい。 タイトルは『パブロ・カザルス』がニューヨークの国連本部で演奏したことでも…

まなざしのむこう@UNPEL GALLERY 2023年8月6日(日)

”東京藝術大学日本画第二研究室六人展”がその中身のよう。 会場内には先客が三人おり、会話の内容から関係者と思われ。 大学での美術の授業のあり方について声高にしゃべっており、そんなことは他の場所でやってくれ、と強く思う。 ここはあなた達の占有スペ…

十一面観音菩薩立像@東京長浜観音堂 2023年8月6日(日)

本年度の第二回会期は8月1日(火)~31日(木)。 ”十一面観音菩薩立像”で余呉町国安・国安自治会蔵とのこと。 面は一つ欠けているがそれ以外の保存状態は良好。 膝まで届く長い腕、手の指も足の指も総じて長い。 耳朶も長く顎の辺りまで。 それに比して、やや…

描画図鑑2023「恋」@佐藤美術館 2023年7月23日(日)

会期は訪問日が最終日。 「ShinPA(東京藝術大学デザイン科出身者作家グループ)」の流れをくむ二十名の作品が並び、多くが記憶にある名前、表現である意味、安心して観ていられる。 中でも人物を描いた幾つもの作品に好感を持ち、そのものズバリのタイトル…

私の工芸-触れる工芸・観る工芸-@東京藝術大学美術館 陳列館 2023年7月16日(日)

会期は~7月19日(水)なので既に終了している展覧会。 自分の訪問日は最後の週末で、そのせいか会場内は多くの人で賑わう。 灼熱の気温の中、大層な人気と驚きもする。 【1・2階】の全てのフロアーが使用されており、並んでいる作品数は相当のもの。 タイトル…

震災からモダン都市・新宿へ@新宿歴史博物館 2023年7月23日(日)

サブタイトルに”関東大震災から100年”とあるように、節目の年とのことでここでも関連展の開催。 写真や地図、絵画、文物で、被害~救助活動~復興を語り、特別展として【百人町】に住んだ日本画家『町田隆要』の描いたポスターも展示。 勿論、震災そのものは…

カワイハルナ展@ガーディアン・ガーデン 2023年7月15日(土)

”はさんで固定する”が、そのタイトル。「なんのこと?」と訝るのは当然かと。 世に「ロックバランシング(ストーンバランシング)」との技術、いや、一種のアートがあると言う。 石を絶妙のバランスで積んで組み上げる、一過性のもの。 またNHKの番組でも…

KOICHI KOSUGI Graphic Park@ギンザ・グラフィック・ギャラリー 2023年7月15日(土)

英文タイトルの脇に”小杉幸一 グラフィックパーク”と付されている(笑)。 同氏はアート/クリエイティブディレクターとのことで広告デザイン、キャンペーン、CIデザイン、ブランド開発と八面六臂の活躍ぶりとのこと。 館内には、そうした過去のワークスが所…

竹内敏信 生誕80周年記念展@キヤノンオープンギャラリー1・2 2023年7月15日(土)

てっきり別々の展覧会かと思ったら、よくよく見れば共通のタイトルが付いている。 【1】では”日本人の原風景を求めて”。『竹内敏信』本人の作品が「キヤノンフォトコレクション」から並ぶ。 【2】は”竹内敏信への手紙”として、弟子たちの作品が、アシスタ…

誰かのシステムがめぐる時@トーキョーアーツアンドスペース本郷 2023年7月23日(日)

「トーキョーアーツアンドスペースレジデンス2023 成果発表展」。 会期は第1期:7月1日(土) ~8月6日(日)第2期:8月19日(土) ~9月24日(日) 第1期は六名(組)の出展。 『Zakkubalan(アルバート・トーレン&空 音央)』の作品は今年が「関東大震災」から百…

浅田政志写真展@キヤノンギャラリー銀座 2023年7月15日(土)

「キヤノンギャラリー50周年企画展」は@銀座でも開催されており、前回は行けなかったが、今回は最終日に間に合う。 こちらも第二弾は『浅田政志』。ただタイトルは”私の家族”となっている。 ただ、全員集合の写真ではなく、各構成員を切り取り、それを文書…