RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

タリーと私の秘密の時間@TOHOシネマズシャンテ 2018年8月26日(日)

封切り十日目。

席数224の【SCREEN1】は満員の盛況。


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男性方のワーカホリックで有名な日本でこその事象だと
てっきり思っていたら海外でもあるあるなんだと蒙昧をひらかれた思い。

本作の主人公『マーロ(シャーリーズ・セロン)』の夫は
まさしくこのタイプ。
帰宅後に子供の宿題を見る等のコトはするけれど
それ以外は全て妻に任せっぱなし。

第三子が生まれたばかりで夜間のオムツ交換や授乳で余裕の無い
『マーロ』はそれ以外の家事はなおざり気味。

アッパークラスであればナニーを雇うのだろうが、
中流階級の夫婦にとっては高嶺の花。

しかし日々の生活に窮した夫婦は夜間に赤ん坊の面倒を見てくれる
専門のシッターを雇うことを決断する。


そして現れた『タリー(マッケンジー・デイヴィス)』は
所謂、スーパーシッター。

幼子の面倒だけにとどまらず、夜の間に
リビング~キッチンは綺麗に片づけられ、
時にはスイーツさえ用意されている。


此処で観客は否応なく〔メリー・ポピンズ〕を思い出す。

風に乗ってやってきた『ポピンズ』は
家族間のなにくれを解決したのち
再び風に乗って姿を消す。

『タリー』についても、それと同様の前兆や啓示があり
しかしそれは、観終わって成る程と思い起こすもの。

じゃあ結末はどうしてくれるんだろうと
戸惑いながら画面に喰い入ると・・・・。

あ~そう来たかと、思わず嘆息。


ありがちな仕掛けではあるけれど、
この手の方向性の映画には珍しい落とし方。
正直、先読みはできなかった。

しかし改めてフライヤーを確認すれば
答えは最初から観客には提示されていた訳で、
観終わってから、そこに気づく仕掛けは
製作者サイドの遊びココロさえ感じさせる。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。


ある種ハッピーエンドに近い結末は
同じ境遇にある人達への応援歌に取れる。

主演の『シャーリーズ・セロン』は体重を二十キロ近く増やし
撮影に臨んだと言う。

製作者にも名を連ねる、彼女の強い気持ちの現れなのだろう。