RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

パンク侍、斬られて候@TOHOシネマズ上野 2018年7月1日(日)

封切り二日目。

席数235の【SCREEN7】は満員の盛況。


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基本、お馬鹿ムービーは大好きだ。
変態仮面〕とか〔映画 みんな!エスパーだよ!〕とか。

何れも阿呆さに徹しており、変に理屈をこねないところが好ましい。


翻って、本作。

監督『石井聰亙』、脚本『宮藤官九郎』なので
前者の期待を持って観た訳だが、ものの見事にその組み合わせは
悪い方に出てしまった。


オープニングとエンディングでの一貫性は担保されているものの
それ以外は拡散に拡散を重ね収斂の兆しすら見えない。

華々しく登場した人物が、その後に何の役割も与えられていなかったりとか、
お話しをぽ~んと広げておいて収拾させる気すらないのは如何なものか。


猿の惑星(リブート・シリーズの方)〕や〔2001年宇宙の旅〕を思わせるような
エピソードも加え、妙に深遠さを醸したり含蓄を盛り込んではいるものの、
落ち着き先がないものだから
中途半端な印象しか感じない。


それでいて役者の使い方や台詞回しは上手いので、
チカラ技で最後まで魅せ切ってしまうのは、ある種の力量かとも思う。

そして最近多くの作品で重用されている
北川景子』の出来が随分と良くて
恥ずかしい演技を臆面も無く、シリアスな表情でやり遂げる素晴らしさ、
ちょっと惚れてしまった。


評価は、☆五点満点で☆☆☆★。


これは宣伝サイド泣かせな作品だ、と
改めて思う。

チラシに書かれている「世紀のハッタリ合戦。
最後に斬られるのは誰だ?!」との惹句は、物語の内容について
まるっきり正鵠を得てないのだけは確か。