RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー@チネチッタ川崎 2016年12月23日(金)

封切り八日目。

席数532の【CINE 8】の入りは九割ほどと盛況。


そして本上映は「LIVE ZOUND」と注記が有る。
何のコト?と確認すれば
こ~ゆ~ことらしい。

ま、なんにせよ、音が良いのは大歓迎。
嬉しいサービスと言える。


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スター・ウォーズ〕の一連の物語りは
常ならざる人達の戦いの「サーガ」であって、
その裏には多くの通常の人々の犠牲の上に成り立っている。

所謂、「一将功成りて万骨枯る」。


本作はその様な「フォース」を持たない名も無き人達にスポットライトを当てた
「外伝」の趣き。

とは言うものの、制作当初は想定もしていなかったであろう
〔エピソード4〕の前日譚を、よくもまぁ、こんな緻密なカタチで
でっち上げた?いや違うな、
糊塗した?それも違う、
創作したものだと、ほとほと感心する。

矢張りハリウッドの叡智が結集されると
此処までの良作ができてしまうんだ。


登場人物の全ては、「フォース」に憧れを持ち
或いは「フォースを我らに」と意気をあげはするものの
悲しいかな皆が皆持ち合わせてはいない
(何故なら、それは生まれついての資質だから)。

それでも力を合わせ、奮闘し
ダース・ベイダー』さえ出し抜こうとする。

其処に我々はココロを揺さぶられるのだが、
考えて見れば、似た様なコトを直近で経験してるんじゃない?


リオ五輪」での、男子400mリレーがそれにあたるだろう。

日本チームは各人のベストタイムが10秒を切ることがないのに
バトンパスの技術を極限まで高め、銀メダルを獲得している。

一部のシーンにも似た描写があるけれど、
つい半年前の感動とたまさか重ね合わせてしまう。


通常のシリーズであれば「フォースを使え」と
思ってしまのが、そうは行かないところが
どれだけはらはらどきどきすることか。

離したら二度と取り戻せない、
落ちたら再び戻れないと言う当たり前のことが
殊更に緊迫感を生む。


そして〔A NEW HOPE〕にぴったり嵌り込んでしまう脚本の冴え。
一分の齟齬も無く綺麗に繋がってしまう滑らかさが素晴らしい。

「HOPE」「HOPE」と過度に繰り返されるのは
やや辟易するけど、
それでも『C-3PO』と『R2-D2』はきっちりカメオ出演し、
『ルーカス』言うところの「彼等は全ての作品に登場する」との言質を
ちゃんと踏襲しているのも嬉しい。


おまけに数多の登場人物のキャラが各々相当に立っている。

わけても、ドロイドの『K-2SO』の当意即妙の毒舌が
絶妙過ぎる。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆★。


そして「LIVE ZOUND」。

音圧も高く、重低音も腹に響く。

それよりなにより、定位が良好なんだな。

勿論、通常の劇場でも、綿密な調整が行われているんだろうけど
本劇場では、音がスクリーンの前に広がる様に聞こえる。

何処かの科白じゃないけれど
「もう普通の劇場の音だと満足できないかもしれない」と
感じてしまいました。