RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

ラ・ラ・ランド@チネチッタ川崎 2017年2月25日(土)

封切り二日目。

席数407の【CINE 11】の入りは八割ほど。


今回、故有って、窓口で指定席券を買ったのだが
その時にお姉さんから「LIVE ZOUND 上映の回ではないですが
宜しいですか」との確認が。

丁寧な対応と思った。
皆が皆、こんな気遣いをしてくれると嬉しいのに・・・・。

以前、若いお兄ちゃんから、半ギレに近い応対をされた身としては
切実にそう思う。


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ご多分に洩れず、以前は「ミュージカル」というジャンルを忌避していた。
日本人には多いと思う。

だっていきなり踊り出したり唄い出したりするんだもん。

でも学生の頃に、何がきっかけだったか忘れてしまったけど、
かなりハマって一気に観込んだ。

古い作品から順に、だったわけで
雨に唄えば〕〔バンド・ワゴン〕〔イースター・パレード〕は
セルDVDも持っている。


なので〔ウエスト・サイド物語〕は変曲点ではあるものの
{ミュージカル}から外れていると思った。

バッドエンドはやはり許容できん。

ではあるものの〔ファントムオブパラダイス〕や
〔リトルショップオブホラーズ〕のセルDVDは持ってたりするから
そう単純ではないんだけど(ちなみに後者は映画と舞台ではエンディングが異なる)。


で、本作、〔アーティスト〕同様、(観客にとっての)古き良き時代のハリウッドに
新しい意匠を着せ再構築させた作品。

それは〔シン・ゴジラ〕がそうであった様に冒頭の
オープニングロゴが流れるシーンでも明らか。

オープニングの高速道路での極端な長廻しによる
ミジューカルシーンが、今後のテイストを示唆する宣言になる。

以降もシング&ダンスのシーンについては
極力ワンカットで撮るようにしているようだし。


しかしストーリ自体は薄っぺら。
各人の夢を見る男『セバスチャン(ライアン・ゴズリング)』と
女『ミア(エマ・ストーン )』が出会い恋に落ちる。ザッツオール。

唄と踊りにしたって
ジーン・ケリー』のようなテクニックには欠けるし
『アステア&ロジャース』の優美な一体感には及ばない。

なので、正直、
これで「アカデミー賞」多数ノミネートなの?
とは思ってしまう。


もっとも、古くからの素材でも
最新の技術を使って撮ると
こんな表現になるんだ、と
感心したのも事実。

実際、ありきたりのシーンでも
色んなテクニックが盛り込まれているようだし。

また、音楽が良いのは間違いなく、
ココロ弾むようだ。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆★。


先にも挙げた様に、ミュージカルの王道を行くのであれば
このエンディングへの賛否はあるだろうけど、
必ずしもこれはバッドエンドとは言えないかも。

彼・彼女は、元々、二兎を追っていた訳だから。