封切り十日目。
席数89の【シアター9】の入りは八割ほど。
なんともユニークな夫婦の愛のカタチ。
実在の人物の「音痴」だけが強く前面に出た告知になっているけれど、
この物語の本質は互いを思いやる愛情の深さに在る。
この物語の本質は互いを思いやる愛情の深さに在る。
妻は天真爛漫に見えても、実は暗い過去を持ち
それが夫婦の暮しに影を落としている。
それが夫婦の暮しに影を落としている。
夫は妻の夢を何とか叶えようと
獅子奮迅の動きをする。それは見ていて痛ましいほどなのだが、
周囲の人々も皆が皆『フローレンス』を応援する。
獅子奮迅の動きをする。それは見ていて痛ましいほどなのだが、
周囲の人々も皆が皆『フローレンス』を応援する。
何処かピントがずれている本人。それに合わせる内に
何時かしら(なんの関係も無い人から見れば)ずれて行ってしまっている周囲の人達。
何時かしら(なんの関係も無い人から見れば)ずれて行ってしまっている周囲の人達。
それら全てをひっくるめて、暖かい気持ちになる笑いが
画面から溢れ出る。
画面から溢れ出る。
しかし本作の見所はやはり『メリル・ストリープ』にある。
その後ミュージカル作品も多く演じているわけだから
歌唱力はそこそこのハズ。
歌唱力はそこそこのハズ。
それがとんでもない音痴を演じる凄さと言ったら・・・・。
エンドクレジットと共に実際の本人の唄も流れるけど、
寸分の狂いも無く演じ上げている。素晴らしい。
寸分の狂いも無く演じ上げている。素晴らしい。
アップのシーンも多用され
ほんの少しの表情の揺らぎだけで深淵の感情まで表現する。
ほんの少しの表情の揺らぎだけで深淵の感情まで表現する。
イマイマの日本に。これだけできる女優さん(いや男優さんも含めて)が
果たしているだろうか。
果たしているだろうか。
評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。
前半生は兎も角、歌うことに邁進した彼女の後半生は
幸せなものだったに違いない。
幸せなものだったに違いない。