RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

パパが遺した物語@109シネマズ川崎 2015年10月10日(土)

封切り八日目。

席数121の【シアター5】の入りは八割ほど。


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原題であり、また話中で
作家である父親が娘とのことを書いた小説のタイトルでもある
〔FATHERS AND DAUGHTERS〕。
しかも、複数形になっていることから、
この父娘のケースだけにとどまらない、
世の中で普遍的な、
娘が父親の頸木から脱し、独り立ちするまでの物語であることが判る。


不慮の自動車事故で妻を亡くした
小説家の『ジェイク(ラッセル・クロウ)』は、
自身も事故の後遺症に苦しめられながらも
幼い娘を男手ひとつで育てる。

次々と難題が降り掛かるなか、
二人の生活を維持するため、唯一の糧を得る手段である
執筆に呻吟する。

過去の描写は父親の視点で描かれる。


長じた娘の『ケイティ(アマンダ・セイフライド)』は
自分に愛情を注いでくれる人達が、様々なカタチで
周りから居なくなってしまうことに傷つき、
最早、誰のコトも愛せなくなっている。

現代の描写は娘の視点である。


物語は過去と現在を縦横に往還しながら、
父娘のヒストリーを、
また、悲しい過去を描き出す。

イマイマの『ケイティ』となった理由は何だったのか、そして
彼女に救済は訪れるのか?がオハナシのキモとなる。


評価は、☆五点満点で☆☆☆★。


彼女が、大学で心理学を専攻しているとしたことも
役柄としてのミソ。

過去ときちんと向き合うことでしか
今の状態は改善されないことは自身が一番良く判っているハズ。

そして、その鍵になるのは、思いも掛けないモノなのだが、
これはもう、観て体感するしかないでしょ。

勿論、父親が遺した「物語り」も
一つの鍵には違いないのだが。