封切り五日目。
席数89の【シアター9】は満員の盛況。

原題は〔RUN BOY RUN〕。
でもこの邦題は意外と悪くない。
足して二で割ると丁度良い塩梅か。
でもこの邦題は意外と悪くない。
足して二で割ると丁度良い塩梅か。
何れも主人公の少年が父親から
言い残された言葉だから。
言い残された言葉だから。
物語は1942年から始まる。
なのであと三年間忍べば、彼は自由になれることを
我々は知っている。
なのであと三年間忍べば、彼は自由になれることを
我々は知っている。
果たして生き延びることができるのか、
がストーリーの主要な幹であり、
少年の家族はどうなったのか、
庇った人達はどうなったのか、が枝葉の部分。
がストーリーの主要な幹であり、
少年の家族はどうなったのか、
庇った人達はどうなったのか、が枝葉の部分。
幾つかのエピソードについては
きっちりと答えを出し、幾つかについては
暗喩に留めている。
しかし、例えば劇中のある人物の
「ナチもソ連も変わらない」との呟きに象徴されるように、
やはり我々はその後の帰趨についても概ねは理解をしている。
きっちりと答えを出し、幾つかについては
暗喩に留めている。
しかし、例えば劇中のある人物の
「ナチもソ連も変わらない」との呟きに象徴されるように、
やはり我々はその後の帰趨についても概ねは理解をしている。
いみじくも昨年公開された〔さよなら、アドルフ〕は
ナチ幹部の娘達が逃避行を繰り広げるオハナシだった。
ナチ幹部の娘達が逃避行を繰り広げるオハナシだった。
立場はどうであれ、戦争はこういった悲劇を数多造り出す。
その中で自身のアイデンテティを保ちながら生き延びることは
どんなに苛酷で困難であることか。
どんなに苛酷で困難であることか。
最後まで観終わって初めて判ったこと、
何と本編は実話を基にしていると言う。
何と本編は実話を基にしていると言う。
一人の少年を掴まえる為に、
これ程多くの兵士を投入することの馬鹿馬鹿しさ
(あ、でも日本でも戦時下、似た様なコトがあったんじゃ・・・・)。
また、その為に兵士達が行う禍々しい専横振り。
これ程多くの兵士を投入することの馬鹿馬鹿しさ
(あ、でも日本でも戦時下、似た様なコトがあったんじゃ・・・・)。
また、その為に兵士達が行う禍々しい専横振り。
戦争と言う一種の狂気が、この様なコトを
平然と起こしてしまう。
平然と起こしてしまう。
戦後七十年の今、我々はもっときちっと
そのことに向き合うべきかもしれない。
そのことに向き合うべきかもしれない。
評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。