RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

アウトレイジ 最終章@TOHOシネマズ川崎 2017年10月14日(土)

封切り八日目。

席数112の【SCREEN8】は九割方埋まっている。

レイティングが「R15+」で暴力シーンも多い為だろうか
中高年の男性の来場者多し。


イメージ 1



2010年の第一作に続き、二作目が公開されたのが2年後。
更に5年を経ての漸くの最終章は、前二作に比べれば
バイオレンスの面では抑え気味。

じゃあそれはパワーダウンかと言えば
けしてそんなことはなく、
主要な登場人物だけでも二十名近くなるのに
ポイントを上手く整理し会話とカット繋ぎだけで流れをキチンと理解させる上々の語り口。

ホントに手練れだなぁ、と
改めて感心する。


しかしストーリー展開には今まであった斬新さはなく、
裏切り・裏切られ、騙し・騙されの容赦の無い世界。

その中でも主人公の『大友(ビートたけし)』は
義理を重んじる古いタイプの極道として描かれ、
彼なりの美学が最後まで貫き通される。

終らせ方は兎も角、幹の部分は昔の任侠映画
近い部分があるんじゃ、と
しみじみ思う。


多くの出演者が、のべつ幕なしに怒声を発し
表情を歪めながら火器を使う中で
『大友』だけは妙に無表情のまま引金に指を掛ける。

最後のシーンに繋がる揺るぎのない描写だったのだと
観終わって今更ながらに気付く。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。


ラストシーンは余韻を残しながらも
かなりあっさりとしたもの。

ある意味 らしい 引き際。これでもう続編は作れない
ホントにホントの最期だものな。