全期間を通して五つのグループの展覧会が開催される。
前半は二つ。

全十六名による工芸作品が並べられ
中でも『鈴木祥太』のそれに目を奪われる。
中でも『鈴木祥太』のそれに目を奪われる。
彫金のはずなのに〔flowing〕と題されたそれは
銀杏の枯葉そのもの。
銀杏の枯葉そのもの。
枝から落ちてきた葉が今にも地面に着こうとしている。
そう言った軽やかささえ表現されている。
その対極に有るのが『雪ノ浦裕一』の〔時を纏う〕。
素材は陶磁器のはずなのに眼前に有るのは
年月を経た金属の構造物そのもの。
年月を経た金属の構造物そのもの。
なんだこれは、と
思わず手を伸ばして触れそうになってしまう。
思わず手を伸ばして触れそうになってしまう。
計十二名による表現の数々。
思わずニヤリとさせられたのは
『中村あや子』による〔宇佐儀洛中図〕。
『中村あや子』による〔宇佐儀洛中図〕。
「ウサギ」と読むのだねこれは。
古来からの洛中図の様式そのまま、しかし
屏風の中では数多の兎が躍動している。
屏風の中では数多の兎が躍動している。
日々の暮らしに勤しむもの、時ならぬ事件に巻き込まれるもの、
或いは遊興に耽るもの。
イマイマの風俗も巧みに取り込んでいる。
或いは遊興に耽るもの。
イマイマの風俗も巧みに取り込んでいる。
例えば、歌舞伎や落語の遊興施設に立てられた
幟に書かれている役者の名前を見ればイイ。
必ず「卯」の字が取り込まれている。
幟に書かれている役者の名前を見ればイイ。
必ず「卯」の字が取り込まれている。
熱心に観れば観るほど、笑いが込み上げて来る。
会期は何れも~12月6日(火)まで。