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藤田嗣治《舞踏会の前》修復完成披露展@東京藝術大学大学美術館 2015年12月6日(日)

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本日最終日。
会場は【本館 展示室2】。


藤田嗣治資料〕も同時公開されてはいるものの、
こんな通好みの催し
たいして混んでるわけないだろうと、正直油断していたら、とんでもない。
場内はかなりの混雑。

確かに、昨今、其処彼処で取り上げられているし
会期は六日と短いし、
本日が最終日だしと、
色々と条件は揃っているけど、
これ程とは・・・・。
どこかのメディアで露出された?


写真や日記等の資料はふんだんに並んでいるものの、
肝心の画については、標題作以外は、
藝大卒業前後、1909年を中心とする三点の人物画のみ。

それでも、これだけの集客は
驚き意外のナニモノでもない。


で、目玉の〔舞踏会の前〕。
中央に全裸の正面を向く女性を配し、
左右に行くに連れ、緩やかな山の稜線の様に
ある者は姿勢を低くし、ある者は身長そのものが低くなる
お得意の構図。

それにしても、保存状態の良い作品が持つ
”輝くような”乳白色は此処には無い。

輪郭の線描の墨も、陰翳もやや薄く
全体的に平板な印象。
主題がふわっと浮き上がるような
幻視が感じられないのは、ちと残念。


でも、当該作品。

この機を逃すと、次は何時お目に掛れるか
とんと見当もつかぬ。

良い機会だった、とは
心底思う。