RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

寄生獣 完結編@109シネマズ川崎 2015年5月10日(日)

封切り三週目。
席数89と小さめの【シアター8】の入りは満員。
中学生らしい集団や、
小学生らしい子供を連れたお母さんがいるのには
ちょっと驚かされた。


イメージ 1



〔PART1〕では、
最後の方に ちらとだけ その姿を見せた、
恐らく、作品を共通して貫くであろうテーマ「母性」が、
本編ではかなり濃密に表に出てきている。

地球自体が母であり、女性も
子供だけでなく大人の男性にとっても
勿論そうであることが、
印象的なエピソードをもって
繰り返し語られる。


なので正直、
尺は八分ほどしか違わないのに
前作よりも今回の方が
高密度の作品に仕上がっている印象を受ける。

たぶん長編の原作を
計四時間強の作品に納めるために、
「母性」と直截的に関係の無いエピソードは
極力省略したため、却ってポイントが明快に。
観る側は一本の筋道だけを追い、
全ての出来事が主題に収斂する構成に、図らずも
なったためだろう。

格闘のシーンさえも
最低限の短さに刈り取られ、逆にメリハリが出て
印象に残るシークエンスになった。


そして『深津絵里』の演技が
際立って素晴らしい。

特に子供をあやす時に、
口は笑っているのに、目はまるっきり笑っていない、
顔の上と下で、異なる表情を創れてしまう。

合成じゃなくして
こんなコトができるなんて。
顔全体を無表情にするのとは
まるっきり違う修練の賜物だろう。


評価は☆五点満点で☆☆☆☆。


それにしても、
橋本愛』は等身大の少女を演じて可愛いなぁ。

〔リトル・フォレスト〕の時よりも、
頬は削げ、顎は出ているけど、
こちらの方が妙に大人びて見えるんだから
この年頃の女性の見た目ってホントに不思議。