RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

「One story」@佐藤美術館 2015年3月21日(土)

会期は明日が最終日。

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の、割りには、館内は空き空きで、
出展者の知人らしい人以外の客は過少。

「武蔵野美術大学大学院日本画コース修了制作展」との
副題も例年通りだが、
出展者数も十人と、多くない。

それが理由か、並んでいる作品は大作が多く、
3~5階の全てを贅沢に使い、広いスペースに悠々と並んでいる。


そんな中で、すげ~、と
思った二点。

『大畠諒子』の〔女の音〕と
『宮本万智』の〔familia〕。


特に前者は5.4×1.8mの長大な画面には全裸の女性。
しかも、首の下から、膝の上までが大写しになっているので
その迫力たるや、相当のモノ。

表面は赤い色で厚く塗られ、
PLAYBOY」の創刊者である『ヒュー・ヘフナー』が
女性のヌードを撮るカメラマンに
「もっと、赤く赤く」と注文を付けたと言う逸話を思い出す。

おっきなおっぱいがど~んとすえられ、
観ている自分は、ちっちゃなおぢさんになった気がする。


後者も相当に濃ゆい作品。

4.5m丈の立体は、幾重ものウエディングドレスを纏っている。
しかしそれらは、薄汚れ焦げて穴が空き、とても純白とは言えない。

正面に回れば、スリットのように割れた隙間から
緋色の物体が除く。

どうやら襦袢や下帯をベースに造り込んでいるようだが、
それらは人間の内臓のようにも見え、
血腥ささえ感じさせる。

どうしようもない血脈の縛りを思わざるをえない。
う~ぞくぞくする。


それ以外にも、チカラのこもった作品が多く、
思わぬ収穫だったかも。