封切り二日目。
席数234の【SCREEN5】の入りは満員の盛況。
しかし、その裏にこんなストーリーがあったなんて知る由もなく、
多分、多くの人にとっても、それくらいのレベルで止まっているだろう。
多分、多くの人にとっても、それくらいのレベルで止まっているだろう。
ただ、それは本作の主人公である天才数学者
『アラン・チューリング (ベネディクト・カンバーバッチ) 』
の存在自体が秘匿・評価されていなかったから(と、本作では言っているのだが)
としたら、どうだろう。
『アラン・チューリング (ベネディクト・カンバーバッチ) 』
の存在自体が秘匿・評価されていなかったから(と、本作では言っているのだが)
としたら、どうだろう。
『チューリング』のエキセントリックな性格も
現代であれば「アスペルガー」と理解され、
それなりの対処を受けていただろうし、
同性愛にしても、勿論、昔から男色を文化として受け入れていた日本は別にして、
キリスト教の倫理観が強く支配する彼の地では、
犯罪として法律で罰せられていたなんて
今回初めて知ったし。
現代であれば「アスペルガー」と理解され、
それなりの対処を受けていただろうし、
同性愛にしても、勿論、昔から男色を文化として受け入れていた日本は別にして、
キリスト教の倫理観が強く支配する彼の地では、
犯罪として法律で罰せられていたなんて
今回初めて知ったし。
その功績に比して、評価も扱いも異様に低く、
悲劇的な最後を遂げる主人公は、ある意味
身勝手な国家や、自分では如何ともし難い時代に
翻弄されてしまった、と言えなくもない。
悲劇的な最後を遂げる主人公は、ある意味
身勝手な国家や、自分では如何ともし難い時代に
翻弄されてしまった、と言えなくもない。
ただ、本作では、その辺の事情を
敢えて批判等の精神はぐっと押し込み、
感情移入はさせるものの、結論めいたことは言わずに
ただ淡々と提示するのみである。
敢えて批判等の精神はぐっと押し込み、
感情移入はさせるものの、結論めいたことは言わずに
ただ淡々と提示するのみである。
それにしても、
解読に到る一連のシークエンスは、頗るスリリングだ。
思うように捗らない作業に加え、周囲の無理解や、
知識の無い権力からの横槍が入り、
ある程度はお約束の側面もありながら、
主人公の側に立ち鑑賞する我々からすれば
憤懣やるかたない感情が突き上げる、上手い造りにはなっている
(その分、成果が挙がった時のカタルシスは大きい)。
解読に到る一連のシークエンスは、頗るスリリングだ。
思うように捗らない作業に加え、周囲の無理解や、
知識の無い権力からの横槍が入り、
ある程度はお約束の側面もありながら、
主人公の側に立ち鑑賞する我々からすれば
憤懣やるかたない感情が突き上げる、上手い造りにはなっている
(その分、成果が挙がった時のカタルシスは大きい)。
ただ、それ以降の展開は、
人間的なドラマを厚くする為の時間配分からだろうか、
やや性急に過ぎ、思考が追いつかないほどのスピードでの描写だったのが
消化不良でちと残念だ。
人間的なドラマを厚くする為の時間配分からだろうか、
やや性急に過ぎ、思考が追いつかないほどのスピードでの描写だったのが
消化不良でちと残念だ。
評価は☆五点満点で☆☆☆☆★。
暗号解読の為に主人公が制作するマシーンには
『クリストファー』という名前が付けられる。
『クリストファー』という名前が付けられる。
その理由を知った時に、観客の側には
熱い感情が込み上げて来るに違いない。
熱い感情が込み上げて来るに違いない。