本日初日。
席数224の【シャンテ-1】の入りは九割ほど。
なんとも不思議なテイストの一本。
第一次大戦後のフランス領内。
中年の男が軍に尋問されようとしている。
しかし彼が何故捕縛されたのかは分からない。
やがて男は過去の数奇な体験を語り出す。
その大戦の末期の西部戦線。
停戦命令を無視し独逸軍への突撃を命じる好戦的な中尉『プラデル』。
仲間達が次々と倒れる中、『アルベール』も爆弾でできた穴に埋もれてしまい
窒息するすんでのところを助け出される。
窒息するすんでのところを助け出される。
そして戦後、助け助けられた二人は
孤児の少女を引き取り三人で暮らし始める。
孤児の少女を引き取り三人で暮らし始める。
そんな中、二人は一獲千金を狙った大きな詐欺を考え出す。
しかし詐欺の計画等諸々は実際に有ってもおかしくはない犯罪。
戦場での生死を分ける境目は何なのか。
また、戦争で肥え太る人間と貧しくなる人間の差は何なのか。
本作は何れも後者の側が前者に強烈なしっぺ返しを目論む。
が、する側・される側が共に縁戚関係で結ばれており
愛憎半ばすることが事態をより複雑にしている。
愛憎半ばすることが事態をより複雑にしている。
評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。
そして終幕は再びのファンタジーの世界へ。
ある意味大団円に近い終わり方に留飲を下げる部分はあるものの
二十年あとには第二次大戦が起こり、同じことが繰り替えされるのだろうとの予感。
二十年あとには第二次大戦が起こり、同じことが繰り替えされるのだろうとの予感。
無謀な作戦を立て、結果として多くの兵士を無駄死にさせておきながら自身は生き残り
戦後はそのことの反省もせずにのうのうと暮らす上層部。
戦後はそのことの反省もせずにのうのうと暮らす上層部。
或いは軍需品の供給で潤い、苦しむ庶民を横目に奢侈に耽る資本家層。
性懲りもなく再び、蔓延って行くのだろう。