「写真ができること、写真でできたこと」との副題が付されている。
会期は~11月22日(火)まで。
キヤノンギャラリー 写真新世紀30年の軌跡展-写真ができること、写真でできたこと|キヤノン
同タイトルの展示は
「東京都写真美術館」でも~11月13日(日)まで開催されており、
当然、そちらも観ておくべき。
で、標題館では
1992~2021年までのグランプリ/準グランプリ受賞者から
31組の受賞作品が展示されているわけだが、
なるほど、例えば『澤田智子』は「特別賞」だし、
『梅佳代』『本城直季』は「佳作」で、
その後の活躍とは必ずしも連動していないことが判る。
そして、会場に並んでいる作品を総覧した時に、
今でも強烈なインパクトと共に記憶に刻まれているのは
『須藤絢乃』の〔幻影 Gespenster〕。
自身が行方不明になった実在の少女に扮したセルフ・ポートレイトは
時間を閉じ込めているとの妖しさとともに、
彼女等の今がどうなっているのだろうとの
怖さにもにも似た感情が逆撫でされる。
例えアイディアとしては思い付いても、
これを実行するにはなかなかの勇気も必要ではないか。
とは言え、今回展示されている一枚だけではなく、
往時の21枚+αのスナップショットを
改めて観たいものだが。