RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

写真新世紀展2020@東京都写真美術館 2020年10月31日(土)

入館時に検温と手指の消毒は最早ルーチン。
初めての頃は戸惑ったけど、今はすんなりとこなせる。

検温の場所も額だったり手首だったり首筋だったり、
はたまた映画館みたいに顔全体だったりと
各所で特色があって面白い。

 

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さて、標題展。
優秀賞七名と佳作十四名の作品が展示。

加えて”2019年度グランプリ受賞者新作個展”も。
こちらは『中村智道』の〔Ants〕。


グランプリは『樋口誠也』の〔some things do not flow in the water〕に決定済み。

写真の画面が洗い流され、元々の印画紙の白に変わるさまを
映像でとらえ作者のモノローグを重ねる斬新な作風。

テーマの設定の仕方も相俟って、確かに目を惹いたかも。


『吉村泰英』の〔馬の蹄〕には不思議な空気が漂う。

写っている二人の男女の関係性もそうだが、何気ない日常を取っているのか、
それとも場を劇場に見立て、演技をしているのか。

何れも関係性の境界が曖昧で
世界に入り込むことすら拒絶しているような。


『小川修司』の〔女学生日和〕は、その口上がふるっている。

いやいや、あなたはなんだかんだと言いくるめ、コミュニケーションを取り、
写真までものしているじゃん、って(笑)。


館内はさほどの混雑にはなっておらず、ゆったりじっくり拝見できる。

ただ例年であればスクラップブック等で総覧できた作品群も
このご時世ではそうもいかず、ディスプレイ上でスライドショー宜しく開陳されてたり。

でもこの方式だと、自分のペースでは見れないし、
行きつ戻りつできないから何かと不便よね。

ま、しょうがないことなんだけど。


会期は~11月15日(日)まで。