『川田喜久治、立木義浩、丹野章、東松照明、土門拳、中谷吉隆、平敷兼七、細江英公、森山大道』
等の写真が、彼等或いは関係者が語る言葉と共に、七十数点が並ぶ。
その言葉は、キャプションであり、または壁に直接書かれていたり。
写真そのものは、占領下の地域闘争、原爆の惨禍、
戦後の混乱を写したもの。
1950年代になっても、戦争孤児が多く繁華街におり、
ある種の搾取を受けていたことは、今回新たに仕込んだ知識。
とは言え、こうした写真を見る度に思い出すのは、
幼い頃の実際の体験。
傷痍軍人が道端で、ある者は松葉杖を突き片足で立ち、
ある者は両の膝から下が切断され、四つん這いとなっている。
もっとも、彼等の前に置かれた箱に
お金を入れる人は過少。
殆どは、目を背けるように通り過ぎる。
本展で並んでいる写真でも見られる
情景ではある。
会期は~11月2日(水)まで。