RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK@TOHOシネマズ新宿 2016年9月22日(木)

本日初日。

席数122の【SCREEN11】は満員の盛況。

客層は事前の予想通り
おじさん~おばあさん までが主。
時々若い女子が紛れ込んでいるのを見つけると
劇場を間違えたんじゃ、と心配になる。


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実際の〔EIGHT DAYS A WEEK〕はラブソングだけど
本作では「THE TOURING YEARS」とのサブタイトルが付いていることからも
それだけ忙しい日々の連続だった、の意だろう。

そして彼等は、タイトル通り
忙しない日々を送る。


本作で取り上げられるのは
64~66年の、主にツアーの様子。

世界中をまたにかけ、加えて演奏活動だけならまだしも
その間に三ヶ月毎にSPを、半年毎にLPをリリースするなんて狂気の沙汰。
幾ら一曲の長さが二分少々でも
その分曲数が多いし。

ホント、殺人的なスケジュール。
加えて、間に映画まで撮っている。

移動距離だって相当のものだし
幾ら若くても、或いはLiveの時間が
今よりも相当に短い30分程度だとしても
精神的にも肉体的にも、普通参ってしまうだろう。


監督が『ロン・ハワード』ということもあろうか、
Beatles』を取り巻く社会情勢にもスポットを当てているのが特色。

『ジョン』の『キリスト』に関する発言は当然のこととして、
アメリカの「公民権運動」への影響
或いは、日本では右翼団体の映像
(この時点で『赤尾敏』先生は七十代近いからね。
こちらもとってもパワフル)が重ねられる。

今までに無かった視点で、監督が変わると
やはり変わるんだなぁ、と
変なところで感心する。


インタビューの対象者もふるっている。
エルビス・コステロ』、
シガニー・ウィーバー』、
ウーピー・ゴールドバーグ』。

特に後者二人は幼い頃、実際に会場に行った思い出を、
ほんの少し前の出来事のように楽しそうに語る。
それ程のインパクトだったのだろう。


全体は140分の長尺だが
ドキュメンタリー部分は110分。
残り30分はボーナストラックで
1965年8月15日の「シェイ・スタジアム」でのLive映像。

演奏曲数は十と過小だけど、
先に述べた様に、それがこの頃の標準。

二十代前半の四人の躍動する姿が
こんなにたっぷりと綺麗な映像と音で拝める機会は
過去無かったわけだから。

なので昨今のリマスタリング技術については
ただただ驚嘆させられるばかり。


評価だけど、こんな感動作は
評点のつけようがなく、
折にふれて何度でも観直したい一本。


※冒頭に掲げたように、鑑賞した作品の
案内板の写真を撮ることを習いとしている。

今回は随分と斜めのアングルなのは理由がある。

やはり写真におさめようとする人が大勢いて、
何としても正面から撮りたいようで、
列を成して順番待ちをしている。

自分などは証しとして残せればイイので全く気にしないのだが
真正のファンにとっては角度も大事な要素らしい。