招待作家=過去の奨学生、
特別出品=昨年度買い上げ、を含め
計十三名の作品が並ぶ。
なので、過去に観た覚えのある画もちらほら。
そんな中、『大島利佳』の〔華の現れ〕は
日常の一コマを瑞々しい感性で掬い取った一点と感心した記憶が甦りつつ
新たに制作された〔福を釣る〕は随分と幻想的。
真逆の方向性ながら共通のテイストを感じてしまうのが
作者の技量ということか。
『沖田愛有美』の〔始まりに向かう〕は四枚組の漆作品。
その上を幾頭もの蝶が乱舞し、その繊細な描写に思わず唸ってしまう。
『藤野麻由羅』の〔池泉回遊庭園〕も好きな描写。
パステルのような淡い色合い。
ざっくりと太い線で描き分けられた庭園は、
間違いなく常世に存在するはずなのに、
この世のものとは見えない情景。
それ以外の数点を含め、今年は随分と好みの作品が多く、
かなりの長居をしてしまった。
会期は~10月17日(日)まで。