RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

第9回恵比寿映像祭@東京写真美術館 2017年2月18日(土)

今週末がほぼ中日。

こういった催しは、経験上
だいたいこの頃が一番空いており、最初と最後は混雑が想定される。

オマケに今日は昨日とうって変わって、随分と寒い一日。


実際、自分が帰る時に、受付のお姉さんの処に在る
PCの画面を覗き込んだら、(たぶん)カウンターと思わる数値は
450だったし。

一分弱に一人入場の計算で、成る程
自分が三階の展示場に足を踏み入れた時には
がらんとした状態だった。


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今回のお題は〔Multiple Future/マルチプルな未来〕。


三階の展示では『森村泰昌』と『澤田知子』の作品群が目に付くし
判り易い。

両者とも自分をベースにして異なるペルソナを複数演じる
のは共通。

難を言えば『澤田』の〔School Days〕は
もうちょっと大き目の画面で観たかった。

勿論、卒業写真のテイストを生かした展示なんだろうけど。


二階の展示は、何れもが身体性を意識させるもの。

当然、人間以外の動きもあるんだけど、
そう言った一連のものを
記録に留めようとする執念には敬意を覚えずにはいられない。


地階の展示は、否応なくイマイマの世界を
改めて認識させるもの。

戦地や貧困が蔓延る地域での有様に
ココロを痛めるのは当然のこととして
驚いたのは直近の技術の数々。

フォレンジックアーキテクチャー』の活動は
漫然と混沌とした情報しかない紛争地に於いて
メディアやSNSからデータを掬い取り
それを衛星写真等と重ね合わせることで
より確定的な情報に昇華させる。

その過程をダイジェストで見せるわけだが
それ以外のジオグラフィックデータも重ねて
真実に近づいて行く様子は
もうぽかんと見とれてしまうくらい。

勿論、実際には、一つの作業に
膨大な時間を費やしているんだろうが。


恵比寿周辺の幾つかの施設でも関連催事が開かれており、
映像作品も長いものは一時間近くが数本ある。

丁寧に観て行けば、半日は掛かるかも。