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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

MOMATコレクション@東京国立近代美術館 2016年1月3日(日)

2日・3日と無料の日。
一般参賀」の人波を避けたつもりだったけど、
箱根駅伝」の応援帰りか、小旗を丸めた人もちらほら。

それ以外にもそこそこの入りで、思いの外賑わっている。

皇居東御苑】も年末・年始は二日を除き門が閉ざされているから
目当ては他に有る客が多いのだろう。


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所謂、「所蔵作品展」だが、
「特集:ちょっと建築目線でみた美術、編年体」なる副題も付けられている。


つい二ヶ月前に観たばかり
『フジタ』の〔五人の裸婦〕〔アッツ島玉砕〕と再び邂逅する。

しれにしても、この二枚が並んでいると、
なんとなく奇異な感じがする。

片や、輝くばかりの白い肌の美女が五人。
片や、暗い茶の一色で、戦闘服の男たちがくんずほぐれつしている。

幾多の側面で、あまりにも両極。


片岡球子』の〔面構(歌川国貞と四世鶴屋南北)〕も久々に観た気がする。
こちら、相当の迫力。

何れも個性的な面を、ぬっと突き出されれば、
思わずけおされてしまう。


速水御舟』の〔門(名主の家)〕には不思議な風格が漂う。
朝まだき、だろうか。霞みかかったように、ややぼうとした描写が
それを増幅しているのかもしれない。


石元泰博』の〔ポートフォリオ「桂」より 一、月波楼の化粧屋根裏〕も以前に観た記憶がある。
たかが「屋根裏」であるのに、そのあまりにも整った
端正な造作に、ほんの一瞬見とれてしまう。

日本人の美意識って、こんな処にも現われるんだな。


小品ではあるものの『熊谷守一』の〔畳の裸婦〕に心惹かれる。

簡略化されているので、
畳にも見えないし、裸婦に到ってはマネキンかと
見紛うばかり。

それでもね、共に軟らかい質感が漂って来るのは素晴らしい。


会期は~2月28日(日)まで
一般の入場料は430円。