「小沢剛展 帰って来たペインターＦ」＠資生堂ギャラリー 2015年11月28日（土）

なんかよくわからんタイトルだな～、と
思いつつ、会場内に足を踏み入れ、一発で納得。

「Ｆ」＝『フジタ』のことなのね。

それにしても
これとか
これとか、
『フジタ』関連が多い今日この頃だ。

仕掛けとしては、一種のなりきり。
写真では『森村泰昌』のセルフポートレートだけど、
本作は一捻りが加わっている。

平面に描かれているのは
見た目『フジタ』らしい人物。

その時に（本人が）思った（と、作者が創作した）
モノローグらしきものが
キャプションとして添えられているが
それがいかにも本人っぽい。

創作や環境への葛藤や悩みが、
かなり真摯に吐き出され、誰かの撮った映画よりも
よほど好感が持てる。

が、戦前～戦中は経歴をかなりきっちりなぞっているのに
戦後以降はまるっきりのフェイクに。

あったかもしれない過去、のハナシだけど、
これが相当に荒唐無稽の内容。

でもなぁ、乱痴気騒ぎから始まった「絵巻」であれば
こういった終わり方も、まりっきりナシとは言えないかも。

会期は～12月27日（日）まで。