封切り二日目。
席数155の【シアター1】の入りは七割ほど。
しかし本作、危ういところで何とか踏みとどまり、
テロに屈しない市民の意気を高らかにうたい上げ、
現時点でも世界各国で連綿と続く恐怖に対しての抵抗意識を高揚する
なかなかの感動作として成立している。
テロに屈しない市民の意気を高らかにうたい上げ、
現時点でも世界各国で連綿と続く恐怖に対しての抵抗意識を高揚する
なかなかの感動作として成立している。
物語り自体は、最近良くある実録モノ。
「CBSフィルムズ」が制作に名を連ねていることからも判るように
実際の映像の多用、或いは関係者へのインタビューなど、
ドキメンタリーに近い手法を取り入れ、
時系列的な流れをきちっと追いながら
迫真の作品に作り上げている。
「CBSフィルムズ」が制作に名を連ねていることからも判るように
実際の映像の多用、或いは関係者へのインタビューなど、
ドキメンタリーに近い手法を取り入れ、
時系列的な流れをきちっと追いながら
迫真の作品に作り上げている。
冒頭流れる、市民の普段の生活描写はテンポ良く、
しかもこれから事件にかかわって行く人々のプロフィールを簡潔に垣間見せ
ある意味微笑ましく、しかし、全てのエピソードが開陳された後に反芻すると、
実はかなりのほろ苦さをも伴うものであることも明らかになる。
しかもこれから事件にかかわって行く人々のプロフィールを簡潔に垣間見せ
ある意味微笑ましく、しかし、全てのエピソードが開陳された後に反芻すると、
実はかなりのほろ苦さをも伴うものであることも明らかになる。
特に「レッドソックス」にまつわる幾つかの挿話はかなり笑えて、
この球団がどれだけ市民に愛されているかの証左でもあり、
大団円の場面での重要な要素であるし、
事実この年はワールドチャンピオンに輝いているわけで。
この球団がどれだけ市民に愛されているかの証左でもあり、
大団円の場面での重要な要素であるし、
事実この年はワールドチャンピオンに輝いているわけで。
ただそうして、被害を受けた側については丁寧に描かれてはいるものの、
加害者の側については省略した描写に終始しており、
その動機や背景がおざなりになっているのは残念なところ。
加害者の側については省略した描写に終始しており、
その動機や背景がおざなりになっているのは残念なところ。
もっとも、事件の捜査の過程を綿密に描くことにチカラを注いでいるため、
そこに尺の大部分が費やされているので、
ある程度の省略がないことには三時間近い大作になってしまい、
それは仕方のないことかもしれない。
そこに尺の大部分が費やされているので、
ある程度の省略がないことには三時間近い大作になってしまい、
それは仕方のないことかもしれない。
評価は、☆五点満点で☆☆☆☆★。
先に挙げた探す側の遣り取りが本作のキモであり、
普段であればありがちな組織間の諍いでさえ
大義の為にあっさり収斂してしまうのは
ホントか?と疑問に思いつつも
それができたから事件発生から五日ほどで犯人逮捕が可能となった
スピードに結び付いたのかもしれない。
普段であればありがちな組織間の諍いでさえ
大義の為にあっさり収斂してしまうのは
ホントか?と疑問に思いつつも
それができたから事件発生から五日ほどで犯人逮捕が可能となった
スピードに結び付いたのかもしれない。